こんなすてきな街があったとは!愛媛・大洲の街を歩く!
愛媛で初めて訪れる街・大洲(おおず)へ
日本全県めぐり2周目・44県めの旅は四国・愛媛へ。
滞在3日目に訪れた大洲城は雨の中、しっとりピンクの桜に彩られてとても素敵でした。
その様子はこちら:伝統の技術で復元!しっとりと雨の桜が似合う大洲城!
その日は早朝からの雨風でニュースはJR四国の運休や遅延を伝えていました。
まさに私が乗ろうとしている特急が対象のようでした。
土地勘がない旅行者にとっては、えーっ!運休??の一大事です。
気持ち的にはすでに運休を受け入れ、泊まっていた松山のホテルの延長をフロントに打診しようかと思っていました。
でもその前にJRのHPで何が起こっているのか確認しようと見てみると…
その日の運休は四国特有の「やまじ風」によるものだそう。
JRのHPで見る限り、影響は松山から岡山方面にあるようです。
行こうとしている宇和島方面のJR特急は動いている様子!
取り敢えず駅まで行ってみよう!と始まった1日でした。
日本100名城があるということで訪ねた大洲ですが、この街のことも今回初めて知りました。
こんな素敵な街があるとは!朝、思い切って駅まで行って大正解です。
歴史ある建物をしっとりと楽しみながら散策
ここ大洲は、山々に囲まれた町に、清流・肱川が流れ「伊予の小京都」と呼ばれています。
江戸時代から明治時代にかけての家並み、町並みが当時のまま残っていて、趣のある懐かしい景色と出会右ことができました。
昔の町割が残る通りには武家屋敷と商家が通りを挟んで建ち並び、各所に小京都の風情をみせています。
おおず赤煉瓦館
おおず赤煉瓦館は、明治34年(1901年)12月に大洲商業銀行の本店として建築されました。
建物は主にイギリス積みの煉瓦建築で、屋根には和瓦を葺き、鬼瓦に商の字を入れた和洋折衷の様式が特徴です。
当時は、木蝋や製糸の製造、そして舟運による流通の拠点として大洲が隆盛を極めた時代だったそうです。
「明治」という時代の斬新さと「大正」という浪漫あふれる時代の風を強く感じさせてくれる建物です。
中はセンスのいいお土産や雑貨のお店になっています。
可愛らしい庭にはチューリップが咲き始めていました。
志ぐれもち
大洲には志ぐれもちと言う銘菓がありました。
小豆と米粉や餅粉を混ぜて、セイロで蒸した和菓子です。
大洲市内にはこの志ぐれ製造販売店が11店舗あるそうで、こちらもそのお店の一つ。
ぜひ食べてみたいと思いお店に入ったのですが、コロナ禍でイートインはしていないそう。
残念、諦めました。
…と思って、近くの雰囲気のある街並みを歩いていたら、その中のお店の1つが
お茶と志ぐれを出すところがありました。
迷わずお店に入り、いただきました!
蒸してあるので、きんつばように固めたものとはまた食感が違い、ういろうに近い感じです。
甘みも抑えてあってお抹茶にもとても合います。
美味しかった!満足です!
臥龍山荘(がりゅうさんそう)
臥龍山荘は肱川流域随一の景勝地「臥龍淵」に臨む三千坪の山荘です。
大洲藩3代藩主加藤泰恒が「蓬莢山(ほうらいさん)が龍の臥す姿に似ている」ことから「臥龍」と命名したといわれています。
臥龍院・不老庵・知止庵の三建築があり、それぞれ数寄をこらした建物です。
文禄年間、この地は藤堂高虎の重臣、渡辺勘兵衛が広大な屋敷を構えていたところで、「勘兵衛屋敷」の名で呼ばれてたそうです。
その後、この地をこよなく愛した泰恒公は、吉野の桜・龍田の楓を移植し、庭園に一層の風情を加え、歴代藩主もここを楽しんだそうですが、やがて手を入れられることもなく荒廃して行くことに。
現在の臥龍山荘は明治の貿易商河内寅次郎氏が十余年かけて築いたものだそうです。
平成28年7月25日には臥龍院、不老庵、文庫の3棟が国の重要文化財に指定、
さらに令和3年には庭園を含む一帯が国の名勝に指定され、その価値や魅力が高まっているとのことです。
盤泉荘(ばんせんそう・旧松井家住宅)
臥龍山荘から歩くこと20分ほどでしょうか。
盤泉荘を目指しました。
盤泉荘(旧松井家住宅主屋)は、フィリピンのマニラで貿易会社を経営し、マニラ、セブ、ダバオの各地で百貨店を経営する等、多角的な事業拡大を行い大きな富を成した松井國五郎氏の別荘です。
大正15年に建設されました。
高台の急斜面にせり出すように建つ木造3階の建物。
窓からは、柚木の町が一望でき、肱川や冨士山、柳瀬山、亀山などの典雅な自然景観が眺望できる別荘としても最適な場所に建設されています。
こちらは松井家の事業などを説明した蔵を利用した資料館です。
お庭を挟んで住宅主屋が建っています。
主屋には良質な栂(つが)や黒檀(こくたん)が使用されています。
東南アジアで選び抜かれた南洋材が廊下に20枚連続して使用されています。
フィリピンで貿易業を営んでいた施主らしいですね。
鬼瓦には松井國五郎氏のイニシャルの「K・M」が使われています。
伝統的技術と近代的技術を駆使しした、数寄屋造りと伝統的書院造りを組み合わせた近代和風の貴重な別荘建築です。
私しかいないのに、受付の方が一部屋一部屋、部屋によっては窓を開けたりしてくれながら説明してくださいました。
こちらは女性のための小部屋。
手水鉢もかわいらしく、庭が眺められるようになっています。
こちらの建物、何年か前まではお年を召した女性が居住されていたのだそう。
こちらは施設名の由来にもなった横型の井戸です。
主屋の山側に掘られています。
最後まで丁寧に説明してくださった受付の方、本当にありがとうございました!
まとめ
雨の大洲を街歩き。しっとりとした雰囲気が似合う素敵な建物がたくさんありました。
お城の近くで気になったNIPPONIA HOTELを検索したら、なんと大洲城に宿泊できるみたいです。
NIPPONIA HOTELはこちら:https://www.ozucastle.com
また改めて行ってみたい街になりました。