ホテルオークラ隣接の美術館・大倉集古館へ!

大倉集古館

目次

ホテルオークラ隣接の美術館・大倉集古館へ!

きっかけは新発田の蔵春閣!大倉喜八郎について学びたい!

蔵春閣移築

先日、新潟の新発田市へ行く機会があり、そこで現在進行中の蔵春閣移転のプロジェクトについて知りました。

その話はこちら:新発田で進行中の壮大なプロジェクト!「蔵春閣」移築!

蔵春閣は東京にあった大倉喜八郎の私財でありながら迎賓館の役割をするような多くの著名人が訪れた建物です。

新発田市は渋沢栄一と共に帝国ホテルを作った大倉喜八郎の出身地であり、この建物の移築先に決まったそうです。

帝国ホテル出身者としてお恥ずかしいほど大倉喜八郎のことを知らないので、これを機に勉強したいと思った次第です。

新発田市に行った翌日から、ちょうど股関節手術の定期検診で東京に行くことになっていたので、ついでにホテルオークラの敷地内にある大倉集古館に行ってみようと思いました。

大倉集古館とは

大倉集古館

大倉集古館は東京都港区虎ノ門のホテルオークラ敷地内にある、日本で最初の財団法人の私立美術館です。

明治から大正時代にかけて活躍した実業家・大倉喜八郎(1837~1928)が設立しました。

喜八郎は明治維新以来、産業の振興、貿易の発展に力を尽くし、育英、慈善事業に多く功績を残した人物です。

大倉集古館

一方で、美術品の海外流出を嘆き、その保護とわが国の文化の向上に努めました。

50余年にわたって蒐集した多数の文化財と土地・建物及び維持資金を寄付し、大正6年(1917)に財団法人大倉集古館を設立。

しかし大正12年(1923)の関東大震災により、当初の建物と陳列中の所蔵品を失いました。

昭和2(1927)年、伊東忠太博士の建築設計による耐震耐火の展示館を竣工。

災禍を免れた優品を基にして、更に所蔵品を増加し、翌年10月に再び開館しました。

大倉集古館

さらに喜八郎の嫡男・喜七郎(1882~1963)がその遺志を継いで、館の維持経営に絶大な援助を行い、自らが多年蒐集した名品、特に近代 日本画を多数寄付することで所蔵品の充実を図りました。

第二次世界大戦の戦禍を免れ、昭和35年には財団法人大倉文化財団と改称。

同37年のホテルオークラ開業に合わせて大規模改修を行いました。

大倉集古館

中国古典様式の名作である展示館は、平成 10年に国の登録有形文化財に指定されています。

そして、令和元年9月には、5年以上に及んだ増改築工事を経て、The Okura Tokyoと共に再開館しました。

所蔵品は日本・東洋各地域の絵画・彫刻 書跡・工芸など広範にわたり、国宝3件・重要文化財13件及び重要美術品44件をはじめとする美術品約2500件を収蔵しています。

展覧会の開催等を通じて、多くのが日本・東洋美術の粋にふれる機会を提供している美術館です。

大倉集古館

大倉集古館はこちら:https://www.shukokan.org

企画展・季節をめぐり、自然と遊ぶ〜花鳥・山水の世界〜

大倉集古館

1月18日から3月27日までは企画展・季節をめぐり、自然と遊ぶ〜花鳥・山水の世界〜が開催されています。

「古来より人々は、表情を変える自然の姿に美や意味を見いだし、その形を写し取ろうと試みました。

季節ごとの花や鳥の美しさ、山岳や河川の雄大さ、そして変転する天象や地象を造形化したものは、その姿形や特徴から吉事の兆しと認識されるようになります。

さらに自然の造形は、特定の季節のイメージと結びつくようになります。

春に咲く花は多くありますが、「春は桜」と行った結びつきが生まれ、私たちに広く共有されるようになりました。

そして、移りゆく季節のイメージは、人々の人生観と結びつき、人生や心情を表現する媒体としての役割も担うようになります。

本展では、花鳥や山水などの自然の姿を写した和漢の絵画・書跡・工芸品を取り上げ、季節や時の移ろいを意識しながら、そこに込められた意味や表現方法などを探っていきます。」

(大倉集古館「企画展・季節をめぐり、自然と遊ぶ〜花鳥・山水の世界〜」フライヤーより)

どれも本物感がすごい作品ばかりで目の保養になりました。

その中からいくつか印象的だったものの絵葉書を買ってきました。

《清朝名人便面集珍》より「花卉小禽図(かきしょうきんず)」

大倉集古館

李之洪筆 中国清時代・18世紀

この作品、フライヤーにも掲載されているのですが、作品名と作者名がこの絵葉書のものと違い、現在美術館に問い合わせているところです。

《清朝名人便面集珍》より「芝蘭図」

 

大倉集古館蒋廷錫筆 中国清時代・1725

《清朝名人便面集珍》より「花卉図」

大倉集古館

中国明〜清時代・16〜19世紀

上の作品名にも入っている花卉は、花のさく草という意味だそうです。

源氏物語 澪標図屏風

大倉集古館

江戸時代・17世紀

源氏物語14帖澪標(みおつくし)を描いた屏風です。

源氏が宿願の礼に住吉大社を詣でた時の図で、偶然にも住吉へ舟で詣に来ていた明石の君が源氏の参拝の大行列に圧倒されてしまう場面を描いています。

右上に描かれているのが明石の君の乗っている舟。

西郷隆盛自筆の書 梅花の詩 (写真左上)

大倉集古館

明治

西郷さんの自筆、初めて見ました。

この先の展示にも注目!

大倉集古館

こちらは次回、4月5日から5月29日までの企画展です。

日々の暮らしにおける人々の姿を表現した作品がテーマということでとても面白そうです。

そしてさらに注目なのはその次の6月7日から7月31日までの特別展「芭蕉布―人間国宝・平良敏子と喜如嘉(きじょか)の手仕事」展です。

大倉集古館

芭蕉布とは亜熱帯を中心に分布する植物・芭蕉から取れる天然繊維を原料とした沖縄を代表する織物です。

第二次世界大戦後に消滅しかけた伝統技法を復興させ、現在に紡いだ女性が平良敏子。

その功績で2000年に人間国宝に認定されています。

この展示会は沖縄本土復帰50周年のこの年に、喜如嘉に工房をもうけ、芭蕉布と共に生きた平良敏子の情熱と仕事を紹介するそうです。

平良淑子による手織り物は、民芸運動の主唱者・柳宗悦に「いつ見てもこの布ばかりは本物です」を言わしめたそう。

またここで民藝と繋がりました。楽しみです!

まとめ

上京の機会にホテルオークラ敷地内にある美術館・大倉集古館に行ってきました。

花鳥や山水などの自然の姿を写した和漢の絵画・書跡・工芸品に、本物を見た感を堪能しました。

6月からの人間国宝・平良敏子による芭蕉布展も楽しみです。

ちなみに今回の入館はこちらの茶菓セット鑑賞券で入ってみました。

鑑賞後のケーキです。

 

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