ガイドは杏さん!憧憬の地・ブルターニュ展@国立西洋美術館

ブルターニュ展

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ガイドは杏さん!憧憬の地・ブルターニュ展@国立西洋美術館

幸せ!上野の美術館はしごDay!

ブルターニュ展

月イチの東京での佐渡おけさ体験会の前のりで上京しました。

中学の同級生との飲み会を楽しんだ翌日は、

事前に予約していた美術館のはしごです。

大好きなマティス展を堪能した後、

ブルターニュ展

国立西洋美術館で開催中の「憧憬の地・ブルターニュ」展へ行ってきました。

こちらはマティスのようにハッキリとした対象があったわけではなく、

美術鑑賞で、何となくよく聞くブルターニュという言葉に惹かれて、

全くの予備知識もなく行ってきました。

ブルターニュ展はこちら:https://bretagne2023.jp

ブルターニュとは?

ブルターニュ展

何となくよく耳にするブルターニュ。

風光明媚なフランスの一地方なのだろう、と勝手に想像するだけで、

今まで、その詳細について知ることはありませんでした。

ブルターニュ展

ブルターニュは、フランスの北西部。

大西洋に突き出た半島を中心とする地方のこと。

昔から得意な歴史や文化を育んできたのだそう。

ブルターニュ展

海岸には断崖が連なり、野は岩が覆い、

内陸部には深い森や豊かな自然にあふれ、

あらゆるところに古代の巨石遺構や、

中近世のキリスト教のモニュメントが残されているのだとか。

そして、ケルト系言語である「ブルトン語」を話す人々が、

素朴で信心深い暮らしをする地域なのだそう。

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ケルトとは、インド・ヨーロッパ語系のヨーロッパの先住民族だそうです。

紀元前5世紀ごろからヨーロッパ中西部で栄えましたが、

その後ローマの支配下に入ってしまいます。

このケルト系言語を話す人々が、現在はフランスのブルターニュ地方、

アイルランド、イギリスのウェールズやスコットランドなどに残っているのだとか。

ブルターニュ展

ブルターニュ、ケルト…、

今まで何となく聞いてきた言葉はそういうことだったのかと勉強になります。

フランスの中にあるけれどフランスとは異質な土地、ブルターニュ。

多くの芸術家がこのブルターニュを目指しました。

ピクチャレスク・ツアーの発展にチューブ入り絵の具が貢献!

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イギリスには17世紀末から18世紀にかけて、

貴族や上流階級の子弟が国際人としての教養を身につけるための

グランドツアーというヨーロッパ大陸への旅行をする習慣があったのだとか。

旅行という短期的なものではなく、フランスやイタリアに長期滞在し、

政治や文化を含む教養と経験を得るための長期滞在だったそうです。

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そんなイギリスで19世紀初めに始まったのが、

地方の風景に美を探す旅、ピクチャレスク・ツアー。

19世紀になり交通網が発達したことに加え、

1850年代にはチューブ入り絵の具が世に出たことも、

画家が旅に出る好機になったのだとか。

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それ以前、画家が画材道具を持って旅に行くには、

豚の膀胱に顔料を詰めて運んだのだそう。

豚の膀胱、ってびっくりです。

それに加え、別途油も持ち歩かなければならず、

簡単に旅に行くのは難しかったのだと言います。

ブルターニュ展

イーゼルを含んだセット販売もされるようになったのも、

ピクチャレスク・ツアーの発展に寄与しました。

ゴーガンの作風変化が面白い!

ブルターニュ展

ブルターニュ地方の南西部にある小さな村、ポン・タヴェン。

画家の好む風景や古い建物、民族衣装の人々など、絵になる光景が豊富な上、

滞在費やモデル代なども安く、多くの画家を魅了したと言います。

1860年代には英米や北欧出身の画家たちがコロニーを形成していたそうです。

そこに、パリでの生活苦から逃れるようにゴーガンがたどり着いたのが1886年。

ブルターニュ展

最初は印象派的な画風の絵がどんどん変化していく、

ゴーガンの作風の変化がとても面白い。

後の総合主義につながる、単純化したフォルムと色彩というゴーガンの思想は、

ポール・セリュジエを介してパリの学生へと伝わり、

ナビ派の誕生につながっていきます。

印象派の作風に疑問を持っていたゴーガンはありのままを描くことを拒否、

自らの想像の中でイメージを自由に組み合わせる様式へと変わっていきました。

杏さんの音声ガイドが心地よい!

ブルターニュ展

ブルターニュ展の音声ガイドは杏さんです。

24点の作品の解説に加え、

国立西洋美術館の研究員の方のお話や、

ボーナストラックとしてブルターニュにまつわる伝説や

お祭りなどの話などを解説してくれています。

とても落ち着いて聞きやすいナビゲートです。

ブルターニュ展

音声ガイドは600円。

以前は500円が主流でしたが、ここにも値上げの波が来ています。

ボーナストラックで聞いた伝説「イスの都の物語」が印象的でした。

調べたら日本にブルトン人の方の集まりがあって、

そこでその伝説を取り上げています。

まとめ

国立西洋美術館で開催中のブルターニュ展へ。

ほとんど何も知らなかったブルターニュのこと、

ケルト、グランド・ツアー、ピクチャレスク・ツアーなど、

とても勉強になりました。

個人的にはゴーガンの作品の変遷がとても面白かったです。

杏さんの音声ガイドもとても聞きやすく、おすすめです。

 

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