日本最古の伝統芸能!雅楽のまさにみやびな世界!

日本の伝統芸能展・雅楽

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日本最古の伝統芸能!雅楽のまさにみやびな世界!

日本の伝統芸能展、最終章は日本最古の宮廷芸能・雅楽!

東京国立博物館で開催中の「体感!日本の伝統芸能」展、最終章は雅楽です。

会場である素敵な洋館・表慶館も素晴らしく(その話はこちら:東京国立博物館の優美な洋館・表慶館が素敵すぎる! )

第一章では歌舞伎を (その話はこちら:伝統芸能展 第1章・歌舞伎 明治32年の動画や本物衣装に感動! )

第二章では文楽を  (その話はこちら:伝統芸能展 第2章 人形・太夫・三味線一体の総合芸術!文楽! )

第三章では能楽を  (その話はこちら:能面の視界を体験!復曲能「岩船」動画も!第3章能楽も楽しい! )

第四章では組踊を  (その話はこちら:踊り奉行がもてなした!衣装も鮮やか・琉球の「組踊」! )楽しんできました。

最終章・第五章の雅楽は、時折そのメロディをテレビなどで聞くことはありますが、

実際に見たことはないので全く未知の世界でした。

そもそも雅楽とは?

左方は中国の楽舞と管楽vs.右方は朝鮮その他の舞楽のみ

日本の伝統芸能展・雅楽

雅楽は5世紀から9世紀にかけて中国や朝鮮から伝来したアジア大陸各地の楽舞を、平安時代の王朝貴族たちが整理・集成したのが現在に伝わる雅楽の基となっています。

現在まで伝わる最古の伝統芸能であるとともに、他の伝統芸能とは大きく異なる特色を持っています。

雅楽の上演形態には、演奏のみの「管弦」と、舞を伴う「舞楽」があります。

また、日本古来の楽舞である「国風の歌舞」や、日本で作られた古代歌謡も雅楽の種類に含まれます。

10世紀以後、唐学(中国の楽舞)を担当する左方と、高麗楽(朝鮮及びその他の地域の楽舞)を担当する右方に編成されました。

管楽は左方にのみあり、右方は舞楽だけを行います。

展示もそれぞれの装束が左方と右方に配列されています。

装束、絵装束、さらに児舞装束についても、左方の赤系統を基調とし、金具は金色であるのに対し、

右方は緑系統を基調とし、金具は銀色であるなど、色彩や刺繍されている文様や図形にも対称性があるのが見て取れます。

雅楽の衣装

日本の伝統芸能展・雅楽

雅楽では、美しい装束も見どころの一つです。

舞う人だけでなく、歌う人や楽器を奏する人も、それぞれの装束を身に着けます。

なかでも、舞楽の装束はひときわ鮮やかで、いろいろな種類があります。

演目によって着用される面や舞具も、意匠を凝らしたものです。

日本の伝統芸能展・雅楽

舞楽は、左方と右方の2つに分かれますが、唐楽を用いる左舞では、赤系統の装束が基本、

一方、高麗楽を用いる右舞では、緑系統の装束が基本です。

襲装束(右方)

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舞楽の大半の演目で用いるのが、襲(かさね)装束です。

日本の伝統芸能展・雅楽

常(つね)装束とも呼ばれ、器楽演奏をする管方(かんがた)もこれを身につけることが通例です。

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蛮絵装束(左方)袍(ほう)

日本の伝統芸能展・雅楽

鳥獣や草花などを円形に描いた文様がつくのが、蛮絵(ばんえ)装束です。

奈良時代に唐の影響を受けた宮廷の装束は、平安時代に日本独自の様式へと整えられ、華麗で柔らかいフォルムの装束が生まれます。

その後は、武士の台頭を受け、かっちりとした堅めの装束が好まれるようになりました。

雅楽の装束も、このような時代による変化を反映し、アジア各地の風土を感じさせるものから、官人や武官の正装に由来するものまで、多様な発展を遂げたのです。

特殊な文様

日本の伝統芸能展・雅楽

特殊な文様は二匹の栗鼠が向かい合わせになっている丸紋の「狛」、「林歌」の鼠、「八仙」の鯉、「青海波」 の千鳥、児舞の「迦陵頻」 の鳥、「 胡蝶」の蝶などがあります。

こちらは児舞の衣装。

日本の伝統芸能展・雅楽  日本の伝統芸能展・雅楽

舞楽の面の数々

日本の伝統芸能展・雅楽

舞楽で用いられる面も、人の顔を模したものから、動物や架空の聖獣をかたどったものまで、たいへん多彩です。

舞に合わせ、目や顎の部分が動くものもあります。

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演目ごとに個別の面が用意されることが基本となり、演目によっては、絹を張った紙に抽象化した人の顔を描いた特殊な面も用いられます。

鼉太鼓(だだいこ)

 

日本の伝統芸能展・雅楽鼉太鼓は、鉄輪に張った革を太い紐で締め上げ張力を出す、巨大な締太鼓(しめだいこ)です。

太鼓を囲むように大きな火焔(かえん)形の装飾があることから、火焔太鼓とも呼ばれ、先端には月や太陽などの装飾がつけられています。

公演記録映像 番舞(つがいまい)

撮影は禁止されていますが、国立劇場での番舞という演目の記録映像を見ることができます。

番舞とは、古くは舞楽の舞台は必ず北を正面にして造られていましたが、これは鑑賞する天子が太陽の化身として南面していたからです。

そして唐楽を左方と称し高麗楽を右方と称して同格の曲を組み合わせて一番とし、必ず左方を先に右方を後に上演することになっていました。

左方は東にあたり、右方は西にあたります。

左方から始めて右方に及ぶ舞楽の上演順序は太陽の昇る方から始めて没する方に終わることになります。

昔の舞楽の催しは、このような番舞がいくつか重ねられて構成されていたそうです。

宮内庁楽部の秋季雅楽演奏会は一般公募で見学可!

日本の伝統芸能展・雅楽

雅楽って一体どこで体験できるのかな、コンサートとかないのかな?と思って調べてみました。

宮内庁楽部の秋季の演奏会は一般を対象にしており、公募に申し込み当選すれば、無料で見ることができるそうです。

演奏会の開催日時・演奏曲目・申込要領などは、7月初旬頃に新聞で発表されるほか、宮内庁のホームページやラジオなどでも広報されるそう。

千数百年の歴史をもつ雅楽の伝承を守る宮内庁式部職楽部[通称、宮内庁楽部]は楽師の全員が重要無形文化財保持者に指定されているそうです!

ユネスコの「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に記載されている宮内庁楽部の演奏を観覧できるこの機会は、年々競争率が高くなっているようです。

他にも、文化庁や教育委員会の要請による地方公演や、国立劇場での公演を年2回ほど開催しているとか。

これを機に本物をちゃんと体験してみたいと思いました。

まとめ

よく耳にするけど実は何も知らない雅楽に一歩近づくとてもいい機会になりました。

宮内庁楽部の楽師の方全員が重要文化財保持者に指定されているとは驚きです。

秋の演奏会にぜひ応募してみたくなりました。

そして歌舞伎から雅楽まで、実際の衣装を目の当たりできる今回のこの展示、とても勉強になりました!

おすすめです。

 

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