踊り奉行がもてなした!衣装も鮮やか・琉球の「組踊」!

日本の伝統芸能展・組踊

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踊り奉行がもてなした!衣装も鮮やか・琉球の「組踊」!

日本の伝統芸能展・第四章は「組踊(くみおどり)」!

東京国立博物館の素敵な洋館・表慶館で開催中の「体感!日本の伝統芸能」展。

どれも実際の舞台を再現して、その裏の裏まで見せてくれる展示でとても楽しめます。

ここでしか見られないような映像が見られたり、実際の衣装や小道具が見られたり、

それぞれの芸能にますます興味が湧く仕掛けもたくさんあり、

日本を知る上でもとても貴重な展示会だと思いました。

第四章・組踊(くみおどり)

「冊封(さっぽう)体制」の中、踊り奉行が考案した!

日本の伝統芸能展・組踊

組踊は沖縄に伝わる伝統芸能です。

琉球王朝は、薩摩藩を通して本土の幕藩体制に組み込まれていました。

と同時に、中国とも関係を結んでいました。

琉球国王が代替わりする時、中国の皇帝からこれを認める詔勅が届けられます。

この体制を「冊封(さっぽう)体制」といいます。

中国からの使者「冊封使」は、新たな国王に授ける王冠を「御冠船」という船で持参しました。

琉球王朝は、長期滞在をする冊封使をもてなすために、 踊奉行という役を置きさまざまな芸能を考案したので、これらの芸能は「御冠船芸能」と呼ばれています。

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1719年に踊奉行だった玉城朝薫(たまぐすくちょうくん)が考案したとされるのが「組踊」 です。

踊りという名称ですが、実質は琉歌や琉舞を織り込みつつドラマが進行する音楽劇。

演じるのは宮廷に仕える士族やその子弟たちだったそうです。

初めてみる組踊の世界!

組踊・二童敵討(にどうてきうち)

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沖縄舞踊は今までに見たり聞いたりすることはありましたが、この組踊を見るのは初めてです。

こちらは組踊・二童敵討(にどうてきうち)という演目です。

最初に上演された組踊だそうで、またの名を「護佐丸敵討」というそうです。

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踊奉行だった玉城朝薫(たまぐすくちょうくん)は、

鶴松と亀千代という2人の兄弟が、中城(なかぐすく)城主だった亡き父・護佐丸の恨みを晴らすべく、

仇の勝連城(かつれんじょう)主の阿麻和利のもとへ行って、酒宴に紛れてこれを打ち果たす、という脚本を作りました。

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「護佐丸・阿麻和利の変」という琉球史を扱ったものだそうです。

「国立劇場おきなわ」という沖縄の芸能を上演している国立劇場があると知り、調べてみました。

そうしたら何と、この「二童敵討」の富山特別公演が3月20日にあるとのこと。

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その説明によると、このように記載されています。

「無実の罪を着せられ殺された父をもつ兄弟による勇ましくも美しい仇討ち劇をお届けします。琉球が誇る多彩な芸能をお楽しみください。」

沖縄舞踊と組踊の2部制になっているようで、この機会に見に行ってみるのも面白そうです。

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銘苅子(めかるしー)

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こちらも玉城朝薫(たまぐすくちょうくん)の作品です。

初演は不明ですが、1756年、尚穆王(しょうぼくおう)冊封の宴で上演された記録があるとか。

畑仕事の帰り道、農夫の銘苅子は、泉の周辺全体が明るくとてもよい匂いがすることに気づきます。

そこで、隠れて様子を見ていると美しい天女が現れ、

天女が髪を洗い出したすきに、銘苅子は羽衣を取ってしまいます。

天女は羽衣を取られ天に帰ることもできず、仕方なく銘苅子の妻となることを受け入れます。

月日が経ち、2人は女の子と男の子に恵まれますが、

ある日、天女は羽衣が米蔵の中に隠されていることを知ります。

そして天女は、羽衣が見つかったからには天界へ戻らなければならないと決心。

子ども達を寝かしつけ、天女は羽衣を身にまとい天に昇ります。

子ども達は目が覚めて母がいなくなったことを知り泣き叫び、明くる日から、毎日母を捜し歩きます。

銘苅子は「母はこの世の人ではないから諦めるように」と言います。
そこへ首里(しゅり)王府の使者がやって来て、

「銘苅子の妻である天女が2人の子ども達を残して天に昇ってしまったという噂(うわさ)が首里城まで届いた。

それを聞いた王は、姉は城内で養育し、弟は成長したら取り立て、

銘苅子には士族の位を与えることにした」といいます。

それを聞いた銘苅子親子は喜び、家路につきます…

という羽衣を思わせる内容の物語です。

銘苅子の天女の衣装

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頭に天冠を戴き、眉間に朱点をつけ、胴衣、下裳の上に紅型衣裳「黄色地鳳凰立波文様」をつけた立体展示。

大きな松の書割(演劇の大道具の1つ)を背景に、色鮮やかな羽衣をまとい、柄杓を持って天女が登場する。

紅型衣裳

紅型の衣装は、組織や古典舞踊の女性や若衆役に用いられるそうです。

紅型は、沖縄特有の模様染めで、東南アジア等との海外貿易により、インドやジャワ、中国の染色技術を取り入れ、独自の技法を確立したもの。

藍一色で染める藍型に対し、多色摺りの華麗な色彩感が特徴。

沖縄に自生しない動植物もモチーフに使われていて、能装束の影響が指摘されているのだそうです。

芸能衣装の紅型には、歌舞伎衣裳のように役ごとの厳密な決まりはありませんが、おおよその色や文様は決まっているそうです。

白色地松皮菱繁檜扇団扇菊椿紋様

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大胆で美しいデザイン。

菱形がチェックのようになっているのを松皮菱というのですね、勉強になります。

水色地牡丹鳳凰菖蒲文様

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こちらも沖縄らしい鮮やかで美しい色彩とデザイン。

この鮮やかな水色はどのようにして出すのか気になります。

まとめ

沖縄らしいイメージの中でしか知らなかった沖縄伝統芸能の世界を堪能し、新たな世界が目の前に広がりました。

「国立劇場おきなわ」があることも初めて知ったので、次回沖縄に行くときにはぜひ行ってみようと思います。

紅型には以前から興味がありましたが、ますますもっと知りたくなりました。

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