伝統芸能展 第2章 人形・太夫・三味線一体の総合芸術!文楽!

日本の伝統芸能展・文楽

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伝統芸能展 第2章 人形・太夫・三味線一体の総合芸術!文楽!

知れば知るほど深い世界・文楽の世界!

日本の伝統芸能展・歌舞伎

東京国立博物館で開催中の「体感!日本の伝統芸能」展、第一章は歌舞伎でした。

映画フィルムとして日本初の重要文化財に指定された明治32年の動画や、

さまざまな豪華な衣装を実際に見ることができて感動しました。

その会場である表慶館の優美な姿はこちら:東京国立博物館の優美な洋館・表慶館が素敵すぎる!

第2章・文楽

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「文楽」とは人形浄瑠璃の代名詞。1体の人形を3人で操る3人遣い

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文楽とは太夫・三味線・人形が一体になった総合芸術・人形浄瑠璃の代名詞です。

幕末から明治にかけて、淡路の植村文楽軒が大阪で始めた一座が最も有力で中心的な存在になり、やがて「文楽」が人形浄瑠璃の代名詞となり今日に至ります。

中世に 「平家物語」 を琵琶法師が語る「平家」が人気を博し、 その後、各種の浄瑠璃が生まれました。

三味線が日本に渡来すると、ただちに浄瑠璃に取り入れられ、さらに人形と結び付き、新しい形態の芸能=人形浄瑠璃となります。

各地で人気を得た人形浄瑠璃は、18世紀中頃には一体の人形を三人で遣う「三人遣い」という操法が採用されました。

人形の首(かしら)にもさまざまな仕掛けが施されて、表現の幅が広がっていきます。

太夫と三味線

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太夫は語りで、三味線はその伴奏なのかと思っていましたが、太夫と三味線は「対等な立場で競演」しながら、義太夫節を組み立てていくのだそうです。

どちらかがリードするというものではなく、お互いの意気を合わせて緊迫した呼吸の積み重ねの中に作り上げていくのだと知り、ジャズのようだと驚きました。

太夫が舞台で使用する本を床本といい、1ページ5行で書かれているそうです。

その持ち場を語る太夫が自分で書くか、筆写の専門家が書くのが原則で、師匠から弟子に受け継がれる場合もあるそうです。

こちらは見台と言って床本を載せる台。

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見台は太夫個人の持ち物で、演奏する段場面の格式や雰囲気に相応しいものを選びます。

明治から昭和にかけて活躍した名人・豊竹山城少掾が使用していた見台です。

三味線は太夫の語りと一体となって、義太夫節の情を表現します。

三味線には細棹、中棹、太棹の3種類があって、私が習っている民謡三味線は細棹ですが、文楽では一番太くて重たい太棹三味線が使われています。

重厚な太い音色が、人間性の本質に迫る義太夫節に適していて、音一つでも背景や心情を描き出すことのできる表現力を秘めていると言われています。

人形

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文楽の人形は、人形1体を3人の人形遣いが操る、世界でも例を見ないものです。

微妙な動きから心情までも表現でき、人間以上に人間的だと言われています。

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人形は、首(かしら)や衣装など別々に保管されていて、公演のたびに役に合わせて、首にかつらをつけて結い上げます。

衣装や手足、胴、小道具なども、人形遣い自身が人形をこしらえるのだそうです。

人形の構造です。

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頭の部分である首(かしら)と、体の部分にあたる胴(どう)で構成されています。

中は空洞になっています。

胴は木製の「肩板」と竹製の「腰輪」を布と紐で繋いだ簡単な作りになっています。

「手」と「足」は肩板から紐で繋ぎます。

肩板の中央には「肩車」が付いていて、首が大きく動くようになっています。

肩の部分に付いているのは、肩の丸みを表現するための薄く切ったヘチマだそうです。

役によってヘチマの大きさや縫い付け方が違うそうで、女方にはふっくらした線を出すために新品ではないよく馴染ませたものを使うのだとか。

人形の首(かしら)

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人形の頭部を「首」と呼びます。

立役(男) 約40種類、 女方約10種類。

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これらは人間の役者のように、様々な登場人物に仕立てて違います。

この他に特定の役のみに遣う「一役首」が30種類ほどあります。

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それぞれの首には 「性根」という根本的な性格を表現した造形がなされています。

これを元に演目ごとに首の配役(首割)を行い、役に応じたカツラや塗り色、キオイ (化粧)を施していくのだそうです。

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人形のかつら(鬘)文楽では役に応じた髪型に結い上げるだけではなく、その役にあったかつらそのものを作るのだそうです。

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人形の衣装

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文楽の衣装には、背中に人形遣いが手を入れる背穴があります。

人形には肉体がないので、衣装には一部を除いて全てに綿が入っています。

こちらは「黒繻子竹雀繍打掛」

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通常、人形の衣装は背中の部分に人形遣いが手を差し込むための背穴があけてありますが、 打掛は羽織るものなので、背中に穴はありません。

伊達家の家紋「竹に雀」が大胆に表現されています。

こちらは「赤紗綾形綸子着付」

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人形遣いは公演が近づくと、役柄に相応しい胴を用意し、その胴に衣裳を留め付けていきます。

これを「人形拵(こしら)え」といい、公演のつど人形遣い自身が行います。

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着付は最も基本となる衣裳です。

若君を命がけで守る乳人政岡の強い意志が朱色に表現されているそうです。

「伽羅先代萩」 政岡

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政岡は時代物の名作 「伽羅先代萩」 (奥州伊達家の御家騒動をモデルにした作品) で、命を狙われる若君を守る乳人として登場します。

文楽の小道具・鬘(かつら)

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舞台上で使う道具や人形が持つ刀、扇、傘など色々あります。

人形遣いがもつ取手が付いていたり、特殊な構造をしているものもあります。

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小道具は人形に比べて大きく作られているものもあり、舞台に乗せた時に効果が上がるように作られているのだそう。

文楽の「床山」は、役に応じた髪型に結い上げるだけでなく、その役にあったそのものも作ります。

人形の首及び役柄にあわせて、頭の形に打ち出した鋼板に蓑毛(毛髪を蓑状に編んだもの)を縫い付け、それを首に直接釘で留めて、結髪します。

文楽の首は油を嫌うため、基本びんづけ油は使用しないのだそうです。

まとめ

文楽は人形浄瑠璃の代名詞です。

太夫と三味線が対等な関係でセッションしているとか、人形遣いが3人とか、衣装や首、鬘、小道具のどれが欠けてもなし得ない、究極の総合芸術作品だということに改めて思い知りました。

文楽の本物を見てみたいと思いました。

調べたらオンラインで発信もしているようです。まずはこれから見てみようと思います。

https://www.ntj.jac.go.jp/topics/bunraku/2021/s594.html

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