新潟は名庭もいっぱい!旧齋藤家別邸は贅を尽くした1300坪の別荘!
新潟には名庭がいっぱい!なので庭園のお勉強!
私の夢は新潟の良さを国内外の人にアピールする活動をすること。
そう思って新潟にIターンして来ました。
そのためにはまず自分が新潟のことを知らなければ、と色々お勉強中です。
新潟には豪農、豪商が残した日本庭園が数多く残っています。
せっかくならちゃんとお庭を理解したいと庭園セミナーにも参加しました。
その話はこちら:見方がわかると面白い!新発田の清水園で「日本庭園」現地研修!
今日は新潟市内にある日本遺産にも認定された国指定の名勝「旧齋藤家別邸」に行ってきました。
国指定名勝とは?
文化庁のHPによると:
「文化財保護法」では,「庭園,橋きょうりょう梁,峡谷,海浜,山岳その他名勝地で我が国にとって芸術上又は観賞上価値の高いもの」のうち,重要なものとされています。
すぐれた国土美の有様を様々なかたちで表現する名勝は,風致景観の観賞を通じてその価値を発揮する記念物です。主として人間の作意と技術によって造られた人文的なものと,主として天然の営為や素材によって生じてきた自然的なものに大別されます。
著名な風致景観に名所を見いだし,また,名所のすぐれた風致景観に価値を見いだす名勝の特徴は,史跡と天然記念物とに重複して指定されることが多いことにもうかがうことができます。
日本に暮らす人々がそれぞれの土地に紡いできた思いを,名所や風景,庭園に継いでいくのが名勝です。
旧齋藤家別邸とは?
旧齋藤家別邸とは、新潟の三大財閥の1つに数えられ、
貴族院議員も務めた豪商・齋藤喜十郎が1918年に建てた広大な別荘のことです。
別荘といっても本邸は東堀通りにあったそうなので、
本邸から海方面にわずか700メートルの新潟市内にあります。
本邸はすでに取り壊されて現在はありませんが、
接客部分に使っていた建物は白山公園内に移築され、
現在は燕喜館(えんきかん)として活用されています。
この別邸の庭園は砂丘の斜面を活かした回遊式庭園でその総敷地面積は1300坪。
もともとは料亭があった所なのだそうです。
このお隣には現在でも行形亭(いきなりや)という高級料亭があるので
行形亭はこちら:https://www.ikinariya.co.jp
このあたりは随分と粋で洒落たエリアだったのですね。
当時の様子を見てみたいものです。
財閥・齋藤家!もともとは酒問屋だった!
齋藤家の祖先は越前国三国・現在の福井県から移住してきたそうです。
幕末に家業の清酒問屋から事業を発展。
明治に入って北前船経営に本格的に乗り出し財を築いたのだそうです。
小澤家と同じですね!
北前船で栄えたみなとまち新潟です。
海運業で得た利益を元にして、海運業、銀行業、化学工業などの事業を次々と興したそうです。
海運業では越佐汽船という会社を作って、佐渡、酒田、北海道、ウラジオストク航路を就航。
大正期には国内五大船会社の一つに数えられたのだとか。
お客様をもてなす迎賓館!著名人も多く来訪!
この別邸を建てたのは4代目喜十郎(1864〜1941)ですが、
数々の企業を興したのち、
大正4年(1915)には衆議院議員、大正14年(1925)には貴族院議員となり、
実業家だけでなく政治家としても新潟の近代化に貢献したのだそうです。
財界人や文化人との交友関係も幅広く、
この別邸はそういう方々をもてなす社交場・迎賓館として使われました。
なので、至る所が贅を尽くした作りになっています。
庭園は自然の砂丘地形を山に見立てて作られています。
別邸はまさにこの庭を楽しむための建物で、
庭屋一如(ていおくいちにょ)という庭園と建物を一体のものと考え、
室内から庭園への眺望を楽しむような作りになっています。
まとめ
新潟には豪農や豪商などが残した名庭が数多く残っています。
せっかく新潟にいるのだから、もっと庭園がわかるようになりたいと勉強し始めました。
今日訪ねたのは新潟市内の旧齋藤家別邸です。
邸宅も庭園もあらゆるところに意匠が凝らしてあり、
まだまだこれから勉強することは沢山ですが
今まで全く知らなかった世界なので新しいことを知ることがとても楽しいです。