光明皇后がモデル⁈法華寺、癒しの国宝・十一面観音立像!
不退寺から当初の目的地・法華寺へ
年に一度のお楽しみ、正倉院展・秋の奈良旅に行って来ました。
正倉院展の様子はこちら:今年も来ました!正倉院展の宝物に心ときめく日!
今回の奈良旅は娘もおらず一人旅。
正倉院展に行くことと、2日目と3日目の夕食だけ場所を決めて、
2日目の夕食はこちら:初訪問!ならまち・高畑町の日本料理・ひとしずくで一献!
3日目の夕食はこちら:奈良の名店、おか田さん!視覚と味覚で楽しむ古都の秋!
他はほとんど何も決めない行き当たりばったりの旅でした。
宿泊したのは新大宮の駅近くのビジネスホテル。
新しくて綺麗で快適でした。
新大宮のビジネスホテルはこちら:https://www.superhotel.co.jp/s_hotels/nara/
新大宮から歩いて平城宮跡にも行くことができました。
その話はこちら:平城宮跡歴史公園へ!天平うまし館で遣唐使船に乗る!
そしてその途中、近くに法華寺もあると知り、最終日は法華寺を目指します。
法華寺に行く途中で海龍王寺の存在を知り、まずはそちらに行くことに。
正倉院展でお馴染み、光明皇后ゆかりのお寺でした。
海龍王寺の話はこちら:海龍王寺!ミニ五重塔は国宝!重文・十一面観音菩薩像は特別公開中!
その海龍王寺で見つけた街歩きマップを頼りに
在原業平ゆかりの不退寺にも行くことができました。
不退寺の話はこちら:行き当たりばったりが楽しい!みやこのあと・まち歩きマップで不退寺へ
街歩きマップのおかげで、寄り道、回り道の楽しいウォーキングができました。
不退寺を出て、いよいよ最初の目的地、法華寺に向かいます。
光明皇后が創建!総国分尼寺・法華寺へ
不退寺から歩くこと25分くらいでしょうか。
バスで通った見覚えのある道を歩きます。
法華寺が見えて来ました。
今まで見てきた海龍王寺や不退寺に比べると随分立派です。
立派な駐車場もありました。
受付を済ませ、大きな鐘楼を横目に本堂を目指します。
鐘楼の先にある水に浮かぶ建物は護摩堂です。
砂利で敷き詰められた境内、すっきりした印象の建物、
全体に清々しい感じのお寺です。
護摩堂の左先に本堂がありました。
法華寺とは
法華寺は、奈良時代、光明皇后が父・藤原不比等の邸宅跡に創建したお寺です。
総国分寺である東大寺に対し、総国分尼寺としてつくられました。
当時はいまの数十倍にも及ぶ寺地を有していたそうですが、
平安遷都後は衰退し、その後、豊臣秀頼の母淀君によって現在の構えに整えられました。
夫・聖武天皇 とともに仏教を篤く信仰していた光明皇后は、
仏教精神に基づく社会福祉の始祖として知られています。
法華寺にも「から風呂(いまでいうサウナ)」をつくり、
自ら千人の病人の垢を流されたといわれ、その慈悲の心を垣間見ることができます。
法華寺はこちら:https://hokkejimonzeki.or.jp
特別公開!光明皇后がモデルとされる十一面観音立像!
この時、ちょうど特別公開されていた秘仏、国宝の十一面観音立像は、
光明皇后がモデルと言われています。
残念ながら写真は撮ることができませんが、
そのふくよかな暖かい雰囲気がとても素敵でした。
絵葉書からもその感じが伝わるでしょうか。
本堂でお参りしているとお寺の尼さんがお寺の説明をしてくださいました。
たまたま居合わせてラッキーでした。
会津八一の句碑に出会う!
境内には奈良に20あるという会津八一の自筆の石碑の一つがありました。
ふじはら の おほき きさき を うつしみ に
あひ みる ごとく あかき くちびる
(藤原時代のあの立派な光明皇后を実際に見たかのような 生き生きとした赤い唇の色であることよ)
会津八一とは
会津八一は1881年、新潟で生まれた歌人、書家、美術史家です。
早稲田大学で学び、その後早稲田中学の教員となり、
そのまた後に文学部教授に就任、美術史を教えました。
古都奈良をこよなく愛し、数々の歌を歌いあげています。
新潟市には会津八一記念館があります。
会津八一記念館はこちら:https://aizuyaichi.or.jp
そういえば海龍王寺にも八一の歌碑があったようですが気づきませんでした。
海龍王寺の八一の歌
しぐれ の あめ いたく な ふり そ こんだう の
はしら の はそほ かべ に ながれむ
(時雨の雨よ そんなに激しく降るな この古寺の柱に塗ってある赤の顔料が壁に流れて染みてしまうから)
いつか八一の句碑を全部巡る旅もしてみたいです。
まとめ
法華寺に行こうとして見つけた海龍王寺でもらった街歩きマップ。
おかげで楽しい行き当たりばったりの街歩きができました。
不退寺から歩いて当初の目的地、法華寺に向かいます。
ちょうど、光明皇后がモデルとされる国宝の十一面観音立像が特別公開されていて、
その柔らかな表情に癒されました。
お寺の方の説明も聞けてとてもありがたかったです。