大奥もあった和歌山城!二の丸から御橋廊下を渡り名勝・西之丸庭園へ!
天守閣を出て二の丸へ!紀州青石の階段が美しくも下りにくい!
銀名水
和歌山市の街歩きツアーに参加しています。
智子さんのガイドツアーはこちら:https://wakayama-kankou.jp
和歌山城天守閣から、若き日の8代将軍・吉宗も眺めたであろう360度パノラマの絶景を楽しんだ後、
その話はこちら:若き日の8代将軍・吉宗が見た景色!和歌山城天守閣!
天守閣を出て、曲がりくねった石段が続く裏坂というルートで二の丸へと向かいました。
この石段も例の紀州青石が使われていてとても綺麗です。
…が、形がいびつなので下りにくいったらありません。
つまづいて転ぶのが怖かったので慎重に下りたせいか、しばし二人とも無口に笑
というわけで、結構長い石段だったのですが、写真もこの一枚しか撮っていませんでした。
その石段の途中にあるのが銀名水という井戸です。
お城の敷地内には天守閣近くを含めて40の井戸があるそうで、
この銀名水は本丸の日常用水、そして籠城時の非常用水として使われたのだそうです。
石段を下り終わると二の丸に出ます。
二の丸
天守閣から二の丸方面を見下ろした写真です。
二の丸は、紀州藩の政治を執り行う場所で、藩主の生活の場所でもあります。
大名御殿は、以前は表と奥向(おくむき)の2つに分かれていましたが、
江戸城の本丸が表、中奥、大奥の3つに区分されるようになると、和歌山城の二の丸にも大奥が設置されました。
ただし、和歌山城で大奥と呼ばれるようになったのは完成4年(1792)からのことだそうで、それまでは御内証(ごないしょう)と呼ばれていたそうです。
表は藩主が謁見や儀式を行うとともに、藩の政庁として役人たちが政務を行う場所でした。
中奥は藩主の居間や家老や側近たちが詰める場所。
大奥は側室や奥女中が生活する場所で、藩主のみしか入れませんでした。
大奥と中奥との間は堀などで厳重に区分されていました。
大奥はその機能によって御殿向(ごてんむき)、長局向(ながつぼねむき)、広敷向(ひろしきむき)に分かれています。
御殿向は藩主の居所を中心とした場所で、殿様の居間や寝所があったところです。
長局向は奥女中たちの生活空間。
出入り口は朝五つ(午前8時ごろ)から夕七つ(午後4時ごろ)まで開いていて、買い物もここでしたのだそう。
御橋廊下を渡る!滑り止めが足裏に痛い!
この広大な二の丸と、お隣の西之丸庭園を結ぶのが御橋廊下です。
御橋廊下は、殿様とお付きの人、そして奥女中が二の丸と西の丸を行き来するために徳川期にかけられたのだとか。
殿様が通られるということで外から見えないように壁と屋根がつけられ、部屋のような作りになっている橋です。
高低差があって斜めになっている御橋廊下は珍しいのだそうです。
靴を脱いで渡ることができます。
坂になっているので木製の滑り止めが定間隔で付けられているのですが、
これが足ツボを踏むやつのようで足の裏がなかなか痛い。
将軍や奥女中さんたちはどうやって渡っていたのでしょうね。
ここでも滑らないようにと気を取られて、途中写真を撮る余裕がなく、
渡る前と渡った後の写真しか撮れませんでした。
名勝・西之丸庭園へ!思い出すのは縮景園…
御橋廊下を渡ると西之丸庭園へと行くことができます。
この西之丸庭園は和歌山城敷地内に造られた江戸初期の大名庭園です。
大名庭園で思い出すのは広島の縮景園。
美術館に行くのに偶然入ったのですが、とても素敵なお庭でした。
その話はこちら:日本全県巡りの旅・2周目!45県めは広島の旅!
縮景園も上下差のある大きなお庭でしたが、
この西之丸庭園も虎伏山の急斜面を利用して、石で滝を作る滝石組や
石を立てて使う立石が多くみられる豪快なお庭です。
またこの地形を利用して、「上の池」と呼ばれる小さい池を造り、内堀に柳島という島を配置して大きな池に見立てているのだそうです。
庭の北側には浅野時代からの数寄屋があり、かつては離れ座敷や茶室なども建てられていたとか。
まさに殿様が茶の湯などの風流・風雅を楽しむ空間だったのですね。
このお庭、一説には徳川家以前の城主である浅野家の家老・上田宗箇(そうこ)の作庭とも言われているそうです。
上田宗箇は上田重安が茶人になってからの名前で、上田重安はあの縮景園の作庭をした人!
庭の世界も色々繋がって面白いですね。
今年の1月に「庭園」のセミナーに参加する機会をいただき、お庭の見方など今まで知らない知識を教えていただきました。
まだまだ自分の知識として頭に入っていないのですが、4月には実際のお庭での解説も伺える機会があるので楽しみです。
天守閣の展示を見るのに時間をかけ過ぎてしまい、ランチの約束の時間に遅れそう!
ということで、急ぎ足でランチのお店へと向かいます。
まとめ
街歩きガイドツアーで和歌山城の天守閣から二の丸へ。
今は広い芝生の空間になっていますが、ここにあった巨大な二の丸を思うとウキウキします。
二の丸から西之丸庭園へは壁と屋根の付いた橋、御橋廊下で行くことができます。
靴を脱いで、お殿様気分で優雅に渡ろうと思いましたが、滑り止めの凸凹が痛いこと!
お殿様や奥女中はどうやって渡っていたのでしょう。
橋の向こうに広がる西之丸庭園は地形を利用した高低差のある迫力のお庭。
あの縮景園と作庭したのが同じ人⁈庭の世界も色々繋がって面白い!