3つの時代・それぞれの石垣が一度に見れる!和歌山城!
和歌山市の街歩きツアーガイド・智子さんと歩く和歌山城!
日本全県めぐり2周目の最後の県、和歌山に来ています。
今回、和歌山に来るに当たってどこに行こうと考えた時、
思いついたのがこの智子さんのガイドツアーに参加してみようと思ったのです。
まだその時はお名前も知らなかったのですが。
その話はこちら:和歌山市の街歩きツアーガイド・智子さんと和歌山城を目指す!
和歌山駅で10時に待ち合わせて、ほぼ丸一日のツアーが始まりました。
まずは駅からバスで和歌山城を目指します。
バス停からすぐそばに和歌山城の大手門はありました。
ここは前の晩、駅からホテルに歩いた時に通ったところ。
門があるとは思いましたが、まさかここが大手門だったとは!
大手門をくぐって天守閣を目指して歩き始めました。
智子さんのガイドツアーはこちら:https://wakayama-kankou.jp
樹齢約450年!空襲をも克服した一ノ橋の樟樹(くすのき)
大手門をくぐってまず目を引くのが、前方の石垣の上に茂る大きな木です。
これは樟樹(くすのき)の大木で、
幹の周囲は約7メートル、高さは約25メートルもあるそうです。
樹齢は約450年と言われていて、昭和20年(1945)の空襲で被害を受けましたが、
その後回復してこのように元気に繁っているのだとか。
時代によって積み方が様々!3種類の石垣が見られる!
石垣の上の大きな樟樹から目を下に移すと、
今度目に飛び込んでくるのは様々な形で積まれた石垣です。
和歌山城は豊臣時代→浅野時代→徳川時代と城主が変わり、
その時代時代で城を拡張したことにより、
時代による石垣の積み方の進化や石の違いを見ることができるのです。
野面積み
こちらは、主に豊臣・桑山期に造られました。
自然石を切り出してそのまま積んだ勾配の緩やかな石垣です。
岡公園や和歌浦等で採れる緑色片岩(紀州青石) と呼ばれる岩を使用しています。
打ち込み接ぎ
こちらは、浅野期と徳川期に築かれた、石の表面を粗く加工して「接ぎ」合わせて積んだ石垣です。
友ヶ島等の石切場で採れる砂岩 (和泉砂岩) で作られ。 刻印のある石材は浅野期に多くみられるそうです。
切り込み接ぎ
石材を精密に加工して積んだ勾配の急な石垣です。
熊野の花崗斑岩出そうで、 徳川期に造られました。
伏虎象の前や高石垣の角 (算木積部分)等に使用されています。
こちらが伏虎(ふしとら)像です。
江戸時代、和歌山城は別名「虎伏山竹垣城」と呼ばれていたそうです。
これは、和歌山城の建つ山が、海上からみると猛虎が伏している姿に似ているからなのだとか。
現在では「虎伏城」や「伏虎城」などとも呼ばれているそうです。
この像は、和歌山城の別名にちなんで、昭和34年に建てられた2代目なんだそう。
と言うことは私より2年先輩。
初代は、和歌山出身の作家・有吉佐和子の「紀ノ川」にも登場するのだとか。
しかし銅像だったので、例の戦時下の金属供出に出されてしまったそう。
金属供出のことは2015年9月の仙台を旅した時に伊達政宗像で知りました。
その記録はブログにはないのですが、
2周目の時に昔のFBの記録としてちょこっと書いています。
それ以来、あちこちで同様の話を聞き、
あの戦争は一体なんだったのだろうと考えるようになりました。
同じく切り込み接ぎが見られる算木積。
算木積とは、石垣のかどっこの部分の積み方で、
直方体の長い辺と短い辺を交互に組み合わせて積んでいく方法です。
算木というのは、占いで使う四角い棒や、
東洋の数学で用いた四角い短い棒のことを言うのだそうですが、
その形から算木積と呼ばれるのだとのこと。
行き先に見えてきたあの鋭い傾斜は算木積ですね。
あの階段を登っていきます。
なんと!お城に動物園!
階段を登るとほぼ直線の長い道がまっすぐ続いています。
ここを歩いていくわけですが、智子さんが左側を通りましょう!と言うので見てみると、
左側の石垣の下には何やら施設らしきものが見えています。
なんと、お城の敷地にある動物園なのだそう。
その名も和歌山城公園動物園。
1915年というと大正4年の4月に開園したというから、
日本でも歴史ある動物園になるのではないでしょうか。
1970年(昭和45年)にはリニューアルされて、今の市民に人気の、小動物を中心とした動物園だそうです。
和歌山城公園動物園はこちら:http://wakayamajo.jp/animal/index.html
さていよいよ見えてきた天守閣!
長い道もおしゃべりをしながら歩くとあっという間です。
ここを歩く頃には、お城の話からお互いの家族の話まで、
もうすっかりうちとけて意気投合してしまいました。
そろそろ天守閣も見えてきました。
いよいよ天守閣に入っていきます。
まとめ
和歌山市内で街歩きのツアーガイドをやっている智子さんと、
和歌山駅で待ち合わせ、バスで和歌山城にやってきました。
和歌山城は大きく分けて3つの時代の城主に統治されてきました。
その時代時代の特徴がはっきりと石垣に見て取れる面白いお城です。
お城が建てられた山が、海上から見ると猛虎に見えることから、
虎伏竹垣城と呼ばれてきた和歌山城。
いよいよ城内の散策です。