行方不明だった三部作、勢揃い!国立近代美術館の鏑木清方展へ!

鏑木清方展

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行方不明だった三部作、勢揃い!国立近代美術館の鏑木清方展へ!

3月に西の松園、そして4月に東の清方に出会う!

山種美術館上村松園展

3月に松方美術館で上村松園の展覧会を見て、その気品ある美人画の世界に引き込まれました。

その荘園が西の代表なら、鏑木清方は東の代表として西の松園、東の清方と言われています。

今年はその清方の没後50年ということで国立近代美術館で鏑木清方展が開催されています。

今年は今までさほど興味のなかった日本画が気になってきた年で、そんな中、3月に松園、そして4月に清方に出逢うことができて、最高にラッキーです。

次回上京したら是非見たいと思っていた本展にようやく行くチャンスがやって来ました。

事前にHPから予約をしての鑑賞です。

GW連休初日、生憎の雨の中、東京駅から直行しました。

鏑木清方展はこちら:https://kiyokata2022.jp

行方不明だった三部作?行方不明って?

鏑木清方展

鏑木清方(1878-1972)は東京神田に生まれ、挿絵画家として画業をスタートしました。

前述どおり、美人画で上村松園と並び称された日本画家です。

今年、国立近代美術館では、清方の代表作として知られながら、1975(昭和50)年以来所在不明だった《築地明石町》と、あわせて三部作となる《新富町》《浜町河岸》の3点を2019年に新しく収蔵しました。

本展は、これを記念し、三部作のお披露目と、所蔵の清方作品をあわせた特別展示です。

鏑木清方展

行方不明って一体何のこと?と思って調べてみました。

すると実はこの《築地明石町》、44年も行方不明で3年前に再発見されたというのです。

この作品は清方が帝国美術院賞を受賞し、名実ともに日本を代表する画家の1人となるきっかけとなった作品です。

モデルは清方夫人の女学校時代の友人だそう。

イギリス巻きと呼ばれる髪型で、単の小紋に黒い羽織のスッとした姿が印象的な作品です。

この作品は、清方が「明治20年代から30年代の人々の生活」というテーマに行き着いた作品だそうです。

いわば画業の後半のスタートラインに立たせたもの。

戦禍で失われた作品もある中、この作品は運よく戦禍を免れ、清方自身の手でしばしば展覧会に出品されていたそうです。

しかし、清方が1972年に逝去するとその3年後の1975年にサントリー美術館で開催された展覧会に出品されたのを最後に行方不明となってしまったというのです。

それから44年間、見つかることはありませんでした。

しかし、3年前の2019年に事態が急変します。

ずっとこの作品を探し続けていた国立近代美術館が、個人所蔵者から銀座の画商を通じて購入、所蔵に至ることになったというのです。

個人情報の観点から詳細は明かされていないようですが、その時に同時に行方が不明だった三部作の残りの2点、《新富町》《浜町河岸》も同時に見つかり、購入に至ったのだそうです。

3作品合わせた購入額はなんと、5億4000万!

行方不明の謎も、購入額もものすごい展開にびっくりです。

国立近代美術館ではその2019年の11月に「幻の《築地明石町》特別公開」として初披露しています。

そしてその時点で既に今年、2022年に没後50周年としての公開を決めていました。

鏑木清方展

鏑木清方とは?

鏑木清方(1878-1972)は東京神田生まれ。

展覧会では生前のラジオ番組の音声が公開されていて、その話し方は江戸っ子そのものという感じでした。

浮世絵系の水野年方に入門し、挿絵画家として画業をスタートさせ、清方という画号もこの師匠からのものです。

日本画では文展、帝展を舞台に活躍し、美人画家として上村松園と並び称されます。

清方は明治末から大正にかけて、浮世絵をもとにした近世風俗を主なテーマとしていました。

しかし関東大震災を大きなきっかけとして、失われゆく明治の情景を制作のテーマに加えます。

そうして生まれたのが《築地明石町》(1927年)や、《三遊亭円朝像》(1930年)、《明治風俗十二ヶ月》(1935 年)といった名作の数々でした。

また、その頃から手もとで楽しめる作品を「卓上芸術」と名づけ、手がけるようになります。

晩年は画帖、絵巻などの制作に打ち込みました。
文筆家としても名高く、『銀砂子』、『築地川』、『こしかたの記』などの著作があります。

清方グッズはこちら!

まずは3部作の絵葉書です。

《築地明石町》

鏑木清方展

《新富町》

鏑木清方展

個人的にはこれが一番好きかも。

この薄くて高い下駄にも興味津々です。

《浜町河岸》

鏑木清方展

《明治風俗十二ヶ月》から

「花見(四月)」

鏑木清方展

《明治風俗十二ヶ月》は、江戸時代の浮世絵師・勝川春章による《婦女風俗十二ヶ月》からヒントを得て制作された作品。

明治30年から33年ごろまでの十二ヶ月の風俗が描かれています。

「氷店(八月)」

鏑木清方展

「平土間(十一月)」

鏑木清方展

これも好きな作品でした。

実際には縦に長い作品で、歌舞伎座の座敷の様子が足元まで描かれています。

そんな当時の様子が知れるのも楽しい。

「雪の夜(十二月)」

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三部作のポチ袋セット

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《新富町》の着物柄の手ぬぐい

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またマスクにしようと思います。

《浜町河岸》の着物柄の手ぬぐい

鏑木清方展

こちらもマスク用に。《築地明石町》の柄は売り切れたのかありませんでした。

《築地明石町》の巾着

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PCや携帯のコードを入れたりするのに、結構巾着って便利です。

鏑木清方展

まとめ

雨のGW連休初日。

国立近代美術館で開催中の「鏑木清方」展に行って来ました。

2時間かけてじっくり鑑賞、その後常設展も楽しみました。

三部作も素敵でしたが、明治風俗十二ヶ月というシリーズもとても素敵です。

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