30歳の短い人生だったとは!佐伯祐三展@東京ステーションギャラリー

佐伯祐三展

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30歳の短い人生だったとは!佐伯祐三展@東京ステーションギャラリー

「郵便配達夫」は知ってはいたけれど…

佐伯祐三展

新潟市出身の立川らく萬さんの二つ目昇進披露落語会を見に上京しています。

翌日は、東京駅のステーションギャラリーで開催中の「佐伯祐三展」に行ってきました。

1月21日から開催されている展覧会です。

正しくは「描くことに命を捧げた伝説の洋画家 佐伯祐三 自画像としての風景」展です。

フライヤーのキービジュアルに使われている「郵便配達夫」の作品は見たことがあるし、

他の作品も幾度となく見たことはあったのですが、

その人と人生については全く知識がありませんでした。

それどころかちょっと何処かレオナール藤田と重なってしまう部分もあったりして。

今回、東京では18年ぶりとなる回顧展ということで、じっくりその人生と向き合うことができました。

佐伯祐三展はこちら:https://saeki2023.jp

舞台は大阪、東京、パリの3都市!

佐伯祐三展

最初のパリ留学!

佐伯祐三は1898年大阪生まれ。

東京美術学校、今の東京芸大に入学しますが、学生時代に父、弟、従兄弟を相次いで失くす経験をしています。

自身も体調を崩し、休学をしたこともあるそうです。

生死について考え、自分を見つめた時期でした。

佐伯祐三の言葉

死なない間に良いものを描かなければ。

今にみろ、きっと俺はやり抜く。

やり抜かねばおくものか。

1923年3月。

25歳で東京美術学校を卒業します。

その年の9月、神戸からパリに向かうため準備をします。

しかし、なんと出発予定日の前日に関東大震災が起こり、持っていく荷物が焼けてしまったのだとか。

それでも諦めず、再準備を整え3ヶ月後に渡仏します。

このアカデミック!ブラマンクの怒声で覚醒!

佐伯祐三展

渡仏後、先輩画家に連れられてフォービズムの画家、ブラマンクに会いにいきます。

自分の作品を持っていき見せたそうです。

するとブラマンクから「このアカデミック!」と怒声を浴びたのだそうです。

先輩画家が、彼はまだ日本の美大を出たばかりなのだから、と嗜めると、

さらに怒りをぶつけたそうです。

日本へ連れ戻される!下落合の風景

佐伯祐三展

1925年7月。

パリに渡って1年半ほど経った頃、日本から兄が訪ねてきます。

心配している母に頼まれ、連れ戻しにきたのです。

佐伯祐三の言葉

日本へ留学するんです。

すぐパリへ戻ってきます。

日本に帰って古い山水と宗教画を見ることで

自分の絵を完成できるかもしれないから。

諦めて日本へ帰ります。

1926年28歳のときでした。

そして東京の下落合のアトリエに戻ります。

下落合は坂道の多い街で、そんな街に多くのお気に入りの場所があったといいます。

そのころの下落合の風景画が今回たくさん展示されています。

1年半後に再渡仏!猛烈な勢いでパリの街並みを描く!

佐伯祐三展

1年半の帰国後、1927年に念願かない再び渡仏します。

重厚な石畳の街並み、

ポスターが貼られた建物の壁、

カフェ、などなど

猛烈な勢いで制作に励んだといいます。

しかし命の全てを制作に捧げたと言ってもいいその見返りに

体は病気に蝕まれていったのです。

30歳の若さで亡くなるなんて

佐伯祐三展

1928年6月、肺の病気でパリ近郊の病院に入院した佐伯祐三は、

その8月、30歳と4ヶ月で息を引き取ります。

そしてその2週間後、なんと同じ病気で娘まで6歳の命を落としてしまうのです。

佐伯祐三の言葉

僕の絵は純粋か、純粋でないか、

本当か、本当でないか、それを言ってくれ。

まさに描くことに命を捧げた壮絶な生き様の画家だったのですね。

音声ガイドは有働さん!

佐伯祐三展

今回初めて音声ガイドのアプリを使ってみました。

案内役は有働さん。

時に関西弁を交えて佐伯祐三の言葉を語ってくれます。

なんでもアプリ、というのがストレージを食うのであまり好きじゃないのですが、

この音声ガイドのアプリは、コンテンツを購入する形なので、

家に帰ってからも、何度も繰り返し聞くことができるのがとても便利だと思いました。

音声ガイドはこちら:https://www.acoustiguide.co.jp/kiku-art/

まとめ

佐伯祐三展

東京ステーションギャラリーで開催中の佐伯祐三展にいってきました。

郵便配達夫の絵は見たことがあるし、他の絵も見たことがありましたが、

その人となりについては今回の展覧会で初めて知りました。

猛烈な創作活動の見返りのように病に倒れ、30歳で一生を終えた画家。

同時に娘まで同じ病気で失った婦人はその後画家となったとありました。

その後の夫人の人生も知りたいと思っています。

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