口から6体の阿弥陀仏が!空也上人像、見てきました!
上野はトキメキと癒しの空間
2018年と2019年に受けた人工股関節置換術の定期検診で上京しました。
その話はこちら:定期検診で上京!シャツとおそろいのマスク作りました!
朝イチで病院の診察の予約をしていたので、9時半には終わると想定していました。
先生と1年ぶりの会話を楽しんだ後、想定通りに9時半に病院を出ることができました。
この日は1日上野で過ごそうと決めています。
美術館や博物館がたくさんある上野は私のトキメキと憩いの空間です。
まずは10時半に予約していた東京国立博物館の「空也上人と六波羅蜜寺」展へ。
昨年歴史の勉強をしていた時に知った「空也商人像」、いつか一目見てみたいと思っていました。
そこへきてこの特別展、なんというタイミング。
思ったよりも気温は冷たく感じましたが、お天気も良く、上野日和です。
病院からちょうど1時間で博物館に到着しました。
「特別展・空也上人と六波羅蜜寺」はこちら:https://kuya-rokuhara.exhibit.jp
「特別展・空也上人と六波羅蜜寺」の空也上人像とは
今年2022年は空也上人の没後1050年に当たるそうです。
そして、なんとこの空也上人像、東京で公開されるのは半年ぶりなんだそう。
重要文化財のこの像は、運慶の四男である康勝の作なのですが
制作されたのは鎌倉時代なので、上人がこの世を去ってから200年以上経過してから作られたことになります。
平安京に疫病が流行した際、人々の間に念仏を広めた空也上人。
康勝は、常に人々の想いと共にあった上人への畏敬の念と、念仏を唱えると口から6体の阿弥陀仏が現れたという伝承をこの像に表しました。
この像のある六波羅蜜寺で拝観できるのはこの像の正面からですが、今回の特別展では360度どの角度からも鑑賞できるようになっています。
平安・鎌倉彫刻の宝庫!六波羅蜜寺の名品の数々!
六波羅蜜寺は京都の東山に位置しています。
私は行ったことがまだありません。
六波羅蜜寺のあたりは、古くから鳥辺野(とりべの)という埋葬の地でした。
そして信仰の場でもありました。
あの世とこの世の境界の地という位置づけのようです。
六波羅蜜寺は何度か火災にあったようですが、それでも創建時から伝わる重要文化財の四天王立像など、平安から鎌倉時代の多くの名品が残っています。
館内写真撮影はできません。
こちらはフライヤーの四天王立像の1つ、持国天立像です。
この四天王像が迫力満点でとても見応えがありました。
六波羅蜜寺とは
六波羅蜜寺は西国三十三所の第17番札所です。
本尊は秘仏の国宝・十一面観音立像で、12年に一度、辰の年に公開されています。
改ざんした空也上人にちなんで、12月13日から31日の毎日、夕暮れ時には「空也踊躍念仏」という行事が行われ、重要無形文化財に指定されているそうです。
今年5月末には新宝物殿である「令和館」が開館するそうです。
創建は1000年前!
六波羅蜜寺の創建は、今から約1000年前の平安時代の半ば。
天暦5年(951年)、京都で疫病が蔓延しました。
空也上人は疫病がおさまり、世の中が穏やかになるように祈って十一面観音菩薩立像を作り「西光寺」を創建しました。
この西光寺が現在の六波羅蜜寺です。
六波羅蜜寺は、京都の葬送の地である鳥辺野の入り口にあります。
葬送の地、というのは、昔京都では人が亡くなると遺体を野ざらしにしてあの世へ送ったそうです。
そのまま朽ちるに任せる風葬が主流でした。
特に平安時代は人口が12、3万人だったと言われ、遺体問題は大きな問題だったそうです。
京都を清浄な空間として保つために、葬送の地は都の外へと広がりました。
かといってあまり遠くまでは行けないので、京都からそう得ない場所が選ばれたのだとか。
その中でも一番規模の大きかったのが、ここ東山の鳥辺野だそうです。
今でも鳥辺野の入り口を示す「六道の辻」の石碑が立っているといいます。
この辻を境に南はあの世、北はこの世、ということだそうです。
六道とは
六道とは、仏教の教義でいう六種の冥界のことです。
地獄道(じごく)
餓鬼道(がき)
畜生道(ちくしょう)
修羅(阿修羅)道(しゅら)
人道(人間)
天道
人は因果応報により、死後はこの六道を輪廻転生(りんねてんせい)する(生死を繰返しながら流転する)と言われているそうです。
死後、どの道に進むかを決めるのは閻魔大王。
閻魔大王の像も展示されています。
重要文化財・地蔵菩薩立像
運慶作!重要文化財・地蔵菩薩坐像
こちらは平清盛と伝えられている重要文化財・僧形坐像
まとめ
一度見てみたいと思っていた、念仏を唱えると口から阿弥陀仏が出てくるという空也上人像。
その特別展が東京国立博物館で開催されるというタイミングの良さに驚きながら、早速見てきました。
上人像も見応えがありますが、四天王像に魅せられました!閻魔大王像も面白い!