人工股関節置換手術のこと その4 2回目の手術は令和の連休に
退院後、神戸に戻り会社にも復帰 おすすめのキャリーバッグ
2018年10月19日に最初の人工股関節置換手術を受け、11月2日に無事退院しました。
そのお話はこちら:人工股関節置換手術のこと その3 最初の手術
その後神戸に戻り、会社にも復帰しました。
今後は1ヶ月後、そしてその3ヶ月後、その半年後、1年後と検査通院あります。
退院後も多少の痛みはあったと思いますが、傷口がつれる程度のもので、あの夜も眠れないような痛みはもうありません。
普通に生活していればそうそう人工股関節が外れるようなことはないそうですが、骨折だけはしないように気をつけようと思いました。
人工股関節はチタンなどの骨より硬い素材でできているので、骨折すると厄介なんだそうです。
杖をついての退院でしたが、通勤でパソコンを持ち運ぶとなると杖での歩行はちょっと心もとなく、また重たいものを持って歩くのが辛くなったので、杖代わりのキャリーバッグを購入しました。
自ら身体に障害のある方が作られたブランドということで、普通のスーツケースと違って持ち手がしっかりしているのが特徴です。
さらに座面も付いているので、万一街中で歩けなくなっても休憩することも可能です。
4輪のキャスターが付いていて、360度回転するので動きもともて滑らかです。
ストッパーも付いています。
このキャリーバッグはその後ずっと使用し続け、特に東京に転勤しての電車通勤でも大変役に立ちました。
退院後の週末、早速小トリップ。奈良の正倉院展へ
季節は秋、そして毎年行っている大好きな正倉院展も開催中です。
遠出するのはちょっと不安もありましたが、お出かけしたい気持ちが勝ち、
どの位歩けるものなのか試してみたい気持ちもあり、神戸に戻って最初の週末に奈良へ杖を片手に小トリップに出かけました。
神戸から奈良は近鉄が阪神線に直接乗り入れを開始してからとても便利になりました。
阪神三宮駅から近鉄奈良駅まで、直通で1時間20分弱で行くことができます。
近鉄奈良から会場の国立博物館まではちょっと上り坂ですが徒歩10分。
杖の足でも15分くらいでしょうか。
ゆっくり歩いて到着しました。
毎年大人気でとても混んでいる正倉院展ですが、夕方からのイブニングチケットだと割と空いていることが多かったので、今回もそれにしようと思っていました。
ただそのイブニングチケットを買うのに長蛇の列ができています。
この列に並んで立ち続けていられるかがとても不安で自信がありません。
ここまで来れたことを楽しもうと、この年の正倉院展は諦め、大好きな釜飯やさんで釜飯を食べ、奈良公園をゆっくり散歩、お土産に柿の葉寿司を買って神戸に戻りました。
その後、11月の末には前から高校の同級生と予定していた長崎・壱岐の旅をしたり、佐渡おけさ踊り隊の練習会を再開したり、また12月には最初の1ヶ月検診で東京へ、そして富山へも弾丸旅をしたり、行動範囲も生活パターンも元に戻って行きました。
徐々に痛み出した左股関節 令和の連休に手術をすることに
行動範囲も生活パターンも徐々に元に戻ると同時に気になるのは反対側の左股関節の痛みです。
ボロボロだった右股関節ほどの痛みはなかったものの、以前よりは痛みが増しています。
すでに一度経験した手術なので、もう前回のような不安もありません。
12月の1ヶ月検診の次はその3ヶ月後、3月でした。
ちょうどこの頃には5月に年号が平成から令和になり、GWと合わせて10連休になることが決まっていました。
いずれはやらなければならない手術なら、いつやるのか。
この10連休に合わせてやったらどうだろうと思いました。
世間もお休みなら、仕事の心配をすることもなく2週間休みやすいと思ったのです。
3月の検診で東京の病院を訪ね、4月、5月の連休に合わせて入院できるよう2回目の手術をしたいという希望をお話ししました。
先生も快諾してくださり、次回の手術を連休前の4月24日に決定。
2回目の人工股関節置換手術の日程が決まりました。
1度経験していると計画も見通しも立てやすい
やはり1度経験しているのとそうでないのとでは雲泥の差があります。
日程が決まってからはそれまでにすること、入院中にすること、退院したらすること、など色々なことを前もって計画することができました。
実際、2019年は私にとってとても多忙な年で、
- 娘の大学卒業用のドレス作り
- 娘の大学卒業旅行、兼私の子育て卒業旅行でポーランド・スウェーデンの旅
- 「佐渡おけさ踊り隊」のクラウドファンディング挑戦とその準備
- 「佐渡おけさ踊り隊」の練習会や夏祭りへの準備
- ホテル時代の同窓会幹事と同窓会開催
などなど、3月、4月でやることが満載の年でした。
それぞれについてはまた別途お話しできたらと思います。
これらのいくつかを済ませ、いくつかを抱えたまま、手術前日4月23日に再び東京の病院に入院しました。
2回目の人工股関節置換手術も無事成功 全てがスムーズな2回目の入院
入院後も前回経験しているのですべてにおいてスムーズに事が進みます。
相部屋が満室で個室に入れてもらう、というラッキーは今回は起こりませんでしたが、さすがに10連休はおうちで過ごしたい方が多いせいか、相部屋も空いています。
前回はなかったのですが、今回は手術前日、先生が手術する方の足に▲の目印をつけました。
この▲を見ていたらどうしても描きたくなってわさおにしてみました。
前回貧血を起こしていたのと比べ、精神的にも全然余裕があるのが分かりますね。
こうして手術も無事終わり、翌朝先生が持ってきてくれたレントゲン写真で、とうとう両足サイボーグになったことを実感しました。
この2つの人工股関節にTHAシスターズという名前を付け、お絵描きしては看護師さん達にいじられる楽しい入院生活でした。
こうして世間が平成から令和になるのを病室で迎えました。
この日のお赤飯、とても美味しかったのを覚えています。
連休中で病院自体はお休みなので雰囲気がのんびりしています。
お隣の方がずっとカーテンを閉めっぱなしだったので、私は全開にして、相部屋を広々使っていました。
リハビリ室もお休みな事が多く、その分廊下での自主練をよくしました。
前回作ったパジャマと、3月に行ったポーランド&スウェーデン旅行で仕入れたTシャツの組み合わせ。
病院で着ようとたくさんのTシャツをお土産で買ってきました。
今回の手術で両足の長さが同じになったので、もう靴に入れる高さ3センチのインソールも不要です。
こうして順調に回復し、5月8日、無事退院しました。
こうして両足に人工股関節が入ったわけですが、
あの痛みで眠れなかった日々、
ちょっとした距離でも痛みで歩けなかった日々を思うと、
手術をして本当によかったとつくづく思います。
今も毎日10,000歩ウォーキングが出来るほど回復しているのも、この手術を受けたから。
もし同じ病気で手術を受けようか迷っている方がいたら、私はすることをおすすめします。
今回も両親の墓前に報告し、上野でクリムト展を観て、神戸に帰りました。