この世の中は毒だらけ!怖いもの知りたさで「毒」展へ!
東京都美術館で感じる「どこかと似ている」感…やっぱり!
東京都美術館で見た「エゴン・シーレ展」は素晴らしかったです。
その話はこちら:エゴン・シーレ!28歳でスペイン風邪にたおれたウィーンの天才!
11時の予約でしたが、ゆっくり見たので出てきたら13時半になっていました。
実はこの後、同じ上野の国立科学博物館の「毒」展の予約もしてありました。
30分しかありませんでしたが、ちょっと温まりに1階のカフェに。
ここの「オニオングラタンスープ」がお気に入りなのです。
ささっといただいて博物館に向かいました。
それにしても東京都美術館のこの雰囲気、どこかで見たことがあるような、といつも思っていたのですが、やっぱり!
新潟市美術館です。
調べたらどちらも前川國男氏の設計でした。
新潟市美術館はこちら:http://www.ncam.jp/sp/
レンガといい、椅子の色使いといい、やっぱり!スッキリ!
怖いもの見たさ?いえ、怖いもの知りたさ!で「毒」展へ
さて14時から予約してある「毒」展。
2月19日までで「もうすぐ閉幕!」のお知らせが届き、
見たくないけど知りたい気持ちが勝って予約してしまいました。
会場へ着くと結構な混みようでした。
会場内は一部を除き撮影OKです。
が、混んでいたので人が写り込んでうまく撮れず、内容と写真は一致していません。
地球上にいる有毒生物は、蜂、蛇、カエル、ふぐ、くらげなど、
動物の世界だけでも20万種が毒を持っているのだそう。
この展覧会では「毒」を以下のように定義しています。
- 人を含む生物に害を与える物質。
- 普段は毒とはならないが、とりすぎると毒性を持ってしまうもの。
- 一部の人には毒になってしまうアレルギー物質。
その毒の世界を、この特別展では第1章から第4章、そして終章で構成されています。
第1章「毒の世界へようこそ」
毒とは何か、その概念から始まり、毒が人間を含む生物にどのように作用するのかを解説しています。
第2章「毒の博物館」
身の回りにあるさまざまな毒と、毒を持った生物を紹介しています。
第3章「毒と進化」
毒が招いた多様性と、進化の例を紹介し、毒と生物の進化の関係を紹介しています。
第4章「毒と人間」
人間がどのような毒を利用して来たのか、その歴史を振り返ります。
科学の進歩による毒の解明、その利用などの研究も紹介しています。
終章「毒とはうまくつきあおう」
未来に向けて人間が地球規模で考えなければならないこと、向き合っていくべきことについて説明しています。
毒展はこちら:https://www.dokuten.jp
日本の三代有毒植物とは?
植物が毒を作られるのは、成長に必要な部分を食べられないように、なんだそう。
日本の三代有毒植物は下の3つで、どれも日本各地に自生していて口にすると死に至ることも。
- ドクゼリ 水辺でよく見られる。春の七草のセリと同じところに生育していて間違えやすい
- トリカブト 紫の可憐な花を咲かせる。古事記や日本書紀でもこの植物で殺人の話があるそう。
乾燥させると心臓の動きを強くする漢方薬になるんだとか。
- ドクウツギ 赤い果実をつけ美味しそうに見える。
食べると30分ほどで痙攣し呼吸困難に陥るそう。
日本で一番食中毒の被害者が多いのは「ジャガイモ」!
場内ではクイズも展開されています。
「血液を固める働きがあるヘビは次のうちどれ?」とか、
A:ヤマカガシ B:ブラックマンバ C:タイワンアマガサ (答えはAのヤマカガシ)
「日本で一番食中毒の被害者が多いのはどれ?」とか。
選択肢はA:トリカブト B:インゲン豆 C:ジャガイモなのですが、なんと答えはジャガイモなんだそう。
ジャガイモの新芽には毒があるとは知っていましたが、一番食中毒の被害者が多いとは驚きです。
学校で栽培したジャガイモを調理しての団体食中毒が多いから、って、
えーっ!ちゃんと芽をとる指導はしてないのか不思議でした。
ヒジキにはヒ素!
「有毒元素のヒ素を比較的多く含んでいるとされる食材はどれ?」
A:納豆 B:ヒジキ C:鶏卵 の答えはBのヒジキ!
これも、えーっ!ですね。
解説には「多量のヒジキを食べ続けない限り危険な量のヒ素が体に溜まらないので心配ありません」とありますが、
今後ちょっと食べるときに慎重になりそうです。
イギリスでは食べないことが推奨されているんだとか。
この世界は毒だらけ!ウナギにも?
フグの毒はよく知られていますが、なんとウナギにも毒があると聞いて驚きです。
ウナギの血液と体液には毒があって、この毒は熱に弱いのだとか。
なので焼いたり蒸したりすることで毒を消すことができるのだそう。
ウナギを刺身で食べないのもそのせいなんだそうです。
そしてタピオカにも!
減量になるキャッサバには毒があるそうなのですが、
水溶性なので皮を剥いて水につけることで毒素はほとんどなくなるのだとか。
毒だらけのこの世界、
人間はその毒と向き合い学び、時には利用して生きて来たのですね。
まとめ
見たくないけど知りたいが勝って「毒」展に行って来ました。
地球上にいる有毒生物は、蜂、蛇、カエル、ふぐ、くらげなど、動物の世界だけでも20万種が毒を持っているのだそう。
植物やキノコなども入れたら、まさにこの世界は毒だらけ。
さまざまな毒の世界を知ることができる特別展です。