かつてのマタギの保存食!「ひこぜん」作りに挑戦

教室からの景色

教室からの眺め 山が白くなり車道に積雪のためのポールが設置されました

目次

かつてのマタギの保存食!「ひこぜん」作りに挑戦

しただ生活も残すところ2週間

10月の中旬からスタートした

新潟県三条市下田(しただ)地区で開催の

滞在型職業訓練・しただ塾も

あと残すところ2週間となりました。

この週末はしただ塾を運営している

NPO法人ソーシャルファームさんじょう主催のイベントが

ここ旧荒沢小学校で開催され

そのお手伝いをさせてもらいました。

お手伝いの後、土曜の午後には同塾生と加茂散策。

とても素敵な神社・青海神社の大ファンになりました。

日曜の午後には見附へ。

そして超可愛いスイーツに出会ったのです。

そして週明け。

週明けの授業は下田の郷土料理を知るための

「ひこぜん」作りから始まりました。

教えてくださるのは地元・下田のKさん。

この道?十年のベテランです。

ひこぜんとは

ひこぜん作り体験

指導してくださったKさんによると

ひこぜんともひこざえんとも呼ばれるそうで、

ここ下田の郷土料理だそうです。

もともとはマタギの保存携帯食だったそうで、

何日も山に入る時に持って行って、

食べる時に火で炙って食べたとか。

材料はお米・コシヒカリ。

炊いたコシヒカリを半分潰して、

ワラジ型に形を整えて木のヘラを刺したものを

一度炭火で焼きます。

その上からエゴマ、味噌、酒、砂糖、みりんで作った味噌を塗って

再び炭火で焼いたものがひこぜんです。

通常は400グラムのご飯で1串作るのだそうですが、

この日は160グラムの小型版で作る予定です。

ご飯は1升分使用する予定でセットしました。

まずはエゴマ煎りから

まずは味噌に使うエゴマを煎ることからスタートしました。

エゴマもこの地域で採れたものだそうです。

まずフライパンにエゴマを一面に敷き

中火の強火くらいで焦がさないように

フライパンを動かしながら煎ります。

ひこぜん作り体験

エゴマの粒が2、3個プチプチ弾けるのを目安に

煎ったエゴマを広げた新聞紙に出して覚まします。

エゴマは油分が多いのでとても熱くなるので

こうして覚ましてからミキサーにかけて

すりごま状態にします。

ひこぜん作り体験

こちらは覚ましたエゴマをミキサーにかけて

すりごま状態にしたもの。

ひこぜん作り体験

今度はこれをすり鉢に入れて

すりこぎでよくペースト状になるまですります。

ひこぜん作り体験

そこに味噌、酒、水、砂糖、みりんなどの調味料を足して

さらに滑らかになるまですり続けます。

ひこぜん作り体験

ごまをするのが上手だと褒められました。

普段ふろふき大根に胡麻味噌をかけて食べるのが好きなので、

ゴマスリはたまにやっていますが、

これほど大きなすり鉢でするのは初めてでした。

ゴマスリ、結構好きかも。

ひこぜん作り体験

キャベツのエゴマ味噌和え

エゴマ味噌で使ったすり鉢やヘラなどについた

取りきれないエゴマ味噌を利用するために

キャベツを用意していてくださいました。

茹でて刻んだキャベツに余ったエゴマ味噌を絡めて

キャベツのエゴマ味噌和えが完成です。

ひこぜん作り体験

このキャベツの美味しいことと言ったら最高でした。

キャベツはKさんのお手製だそうです。

刻んだ時にまな板に余ったキャベツを

何もつけずに食べてみたのですが、

何もつけなくてもものすごく美味しいキャベツでした。

下田に来てからキャベツの美味しさはちょくちょく実感していて、

いい湯らてぃで付け合わせに出てくるサラダのキャベツも

とても美味しい。

普段付け合わせのサラダにキャベツの千切りが入っていると

ちょっとテンション下がるのですが(失礼!)

こちらに来てその認識が変わりました。

エゴマはいいこといっぱい!

エゴマオイルがブームだったり、

最近、耳にすることが多いエゴマですが、

実際のエゴマを見るのは初めてでした。

こんなに白い粒なのですね。

エゴマオイルに含まれるα-リノレン酸は

体内に入ると代謝されてEPAに変化。

EPAとは「エイコサペンタエン酸」の略称で、

イワシやさば、鯵などの青魚に多く含まれる脂肪酸の一つです。

このEPAに血液サラサラ効果や

肌の代謝をよくするなどの効果があることで

今注目されているのだそうです。

ご飯は硬めに炊いて潰します

お味噌の準備が出来上がった頃、

ご飯が炊けました。

15分ほど蒸らした後、

大きな木の棒で

ご飯粒をよく潰してペースト状にします。

ひこぜん作り体験

Kさんはこのことを半殺しと言っていました。

粒が残る程度でいいそうですが、

潰しが甘いとヘラによくくっつかないのだそうです。

なかなか体力のいる作業です。

このついたご飯を160グラムずつ測って、

それを形作って木ベラを刺していきます。

刺すというよりも、

形作ったご飯の上から押して埋める感じです。

へらはご飯の上の方まで入れるようにします。

そうしないとご飯の上の方がペラペラして

折れてしまうこともあるそうです。

ヘラに刺したご飯を炭火で焼きます。

ひこぜん作り体験

焼くというよりも表面を乾かす感じ。

さまざまな形のものができました。

愛犬を形作った人、

ハートを作った人、

ムンクの叫びを作った人もいました笑

ひこぜん作り体験

私は季節的にクリスマスツリーと

星、そして雪だるまを作りました。

味噌を塗って焼いて出来上がり!

ひこぜん作り体験

ご飯の表面が乾燥する程度に焼けたら

今度は味噌を塗って焼いていきます。

お味噌はたっぷり塗ってもいいですが、

薄めに均一に塗るのがコツのようです。

厚く塗っても焼いている間に焦げて落ちるか、

重さで落ちてしまいます。

こちらが出来上がり!

ひこぜん作り体験

キャベツのエゴマ味噌和えと共に

いただきます!

まとめ

初めてのひこぜん作り体験、

大きなすり鉢でのエゴマ味噌作りやご飯の半殺しなど、

なかなか体力のいる作業でしたが、

Kさんのご指導のもと、

楽しく作ることができました。

作る前からひこぜんの見た目は知っていたのですが、

正直、見た目よりずっと美味しくて驚きました(失礼!)。

まずご飯が美味しい。

そしてエゴマ味噌が美味しい。

それを香ばしく焼いているのだから

美味しくないわけがない!

もっとずっしり来るかと思ったら

意外と軽く食べれてしまいました。

下田地区の名湯・嵐渓荘さんでは

ランチにひこぜん定食もお出ししているようです。

日帰りでいいお風呂と郷土料理を体験してみるのも楽しそうです。

嵐渓荘さんのひこぜん定食ランチはこちら:https://www.rankei.com/Higaeri/menu.html

 

 

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