石段231段登って眺める美しい海!紀三井寺(和歌山市)
和歌山県立近代美術館からJR和歌山駅へ
スケールの大きな近代的建築・和歌山県立近代美術館で開催中の、
池田満寿夫の特別展を満喫した後、
その話はこちら:建ち並ぶ巨大な灯籠!飛び出るひさし!和歌山県立近代美術館へ!
スーツケースを引いてとりあえずJR和歌山駅を目指しました。
この日の予定はJR和歌山駅から普通電車で1時間ほどの橋本というところに行くことだけです。
せっかくなので高野山に行ってみたいと思い、その拠点として橋本に泊まろうと思ったのです。
高野山の宿坊にも泊まってみたいと思ったのですが、
ネットの情報だけでは決めきれず、とりあえずどんなところなのか行ってみようと思います。
美術館の後に橋本から高野山に行って、また橋本に戻って宿泊、
翌日は有田方面へ、とも思ったのですが、
なんとなく慌ただしいので、この日は橋本で宿泊、翌日高野山を目指すことにしました。
なので美術館後は、夕方に橋本に行けばいいだけ、というスケジュールです。
とりあえずJR和歌山駅へ行ってみることにします。
美術館からJR和歌山駅へは徒歩で30分程度。
お城の前の三年坂という坂を下って行きます。
このお城の形のボックスはなんでしょうか、気になります。
警視庁のマーク?
こちらは不明門跡(あかずのもんあと)です。
向こう側には大きく立派な喫茶店がありました。
下ってきた三年坂を振り返るとこんな感じです。
この右手にはお城に行く途中、石垣の上から見えた動物園があります。
このお堀の向こう側が岡口門といって、お城ができた当時の大手門にあたります。
その後大手門は今の場所に移されました。
JR和歌山駅に到着しました。
めはり寿司を買い込んで、紀三井寺へ
JR和歌山駅から電車でふた駅、紀三井寺へ行ってみることにします。
今夜の宿泊地、橋本へも和歌山駅から電車に乗るので、スーツケースはロッカーに預けました。
こちらは駅の売店です。
昨日から気になっていたのがこちらのめはり寿司。
もう30年以上も前のことですが、カヌーの仕事をしていた時、
和歌山の川湯温泉のキャンプ場でカヌーの試乗会をしたことがありました。
私は東京からカヌーを積んで、大阪の取引先はお客さんを乗せて、
川湯温泉のキャンプ場で落ち合いました。
大阪組は朝出発で向かったのですが、私は流石に長距離なので前日入り。
その時夕ご飯を食べた食堂のおばさんが、このめはり寿司を朝ご飯に持たせてくれた、
という思い出があります。
その時に初めてめはり寿司というものを知りました。
あの時のめはり寿司はもっとボール状で大きかった気がしますが、
懐かしさも手伝って、お腹が空いたら食べようと3個入りを購入しました。
ついでにロッカーの近くにあったコロッケ屋さんでコロッケも買っちゃいました。
こちらは電車を待つ間に熱々をいただきました。
まさかのケーブルカーは点検で運転休止!階段を登る!
紀三井寺へは和歌山駅からきのくに線で2駅、6分で行くことができます。
近すぎて、忘れて携帯などいじっていたら乗り過ごしてしまいそうです。
紀三井寺駅からお寺までは約500メートル。
駅前の一本道をまっすぐ行くと表参道のようになっていて、
そこから山の上まで階段、もしくはケーブルカーで登って行きます。
ケーブルカーは去年できたらしいのですが、なんとこの日は点検整備で運行休止。
231段の階段を登ってお寺を目指します。
登るたびに厄除けになるんだとか。
頑張って登りました。
登り切ったところからの景色はこちら。
そして本堂への参道を歩いて行くと
さらに開けた、まるでテラスのような場所があります。
そこからは遠く青く美しい海が望めました。
絶景の宝庫・和歌の浦です。
紀三井寺とは
紀三井寺は、早咲の桜で有名な西国三十三所第2番札所のお寺です。
紀州徳川家歴代藩主が訪れ、繁栄を祈願した寺なんだそう。
1300年続く日本の終活の旅、西国三十三所巡礼で日本遺産に認定されています。
西国三十三所巡礼とは
養老2年(718)、奈良の長谷寺の開山徳道上人が病にかかり仮死状態になった時、
冥土で閻魔大王と出会ったのだそう。
閻魔大王は、世の中の悩み苦しむ人たちを救うために、
33の観音霊場を開き、観音菩薩の慈悲の心に触れる巡礼を勧めなさい、
といって起請文(きしょうもん・神仏に誓約する言葉を書き表した文書)と
33の法印(仏教の特徴をあらわすしるしを意味する)を授けたのだそうです。
現世に戻った徳道上人は、閻魔大王から選ばれた33の観音霊場の基礎を築いたものの、
当時の人たちには受け入れられず、33の法印も中山寺の石櫃(いしびつ)に納めたのだとか。
それから約270年も後、花山法皇が途絶えていた観音巡礼を再興されます。
花山鳳凰は、円融天皇から帝位を譲られ第65代花山天皇となりましたが、
わずか2年で皇位を退き、19歳の若さで法王となったのだとか。
比叡山で修行を積み、書写山の性空上人、河内石川寺の仏眼上人、中山寺の弁光上人を伴い、那智山で修行。
観音霊場を巡拝し、西国三十三所巡礼を再興されたのだそうです。
西国三十三所観音巡礼はこちら:https://jh-saikoku33.jp
西国三十三所の総距離は約1000キロ!
西国三十三所の総距離は、和歌山、大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、岐阜と、
約1000キロにも及ぶそうです。
33のうち、三分の一とその多くが京都に集中していることから、
人々の憧れの巡礼路として全国的に人気が広がったのだそうです。
御朱印は、徳道上人が閻魔大王から授かった33の法印がルーツだと言われているのだそう。
閻魔大王の約束の証である法印を33全ての寺院で集めると、極楽浄土への通行手形になるんだとか!
観音堂では写経もできます!
階段を登って本堂とは反対側・右側には観音堂があって、
大千手十一面観世音菩薩像が安置されています。
このお堂では写経もすることができました。
この日は特に急ぐ予定もないので、私も写経をして納めてきました。
紀三井寺はこちら:https://www.kimiidera.com
まとめ
和歌山県立近代美術館を堪能した後、
JR和歌山駅にスーツケースを預けて、2駅先の紀三井寺へ。
あいにくケーブルカーは点検で運転休止中ですが、
頑張って石段231段を登りました。
その先には青く美しい海が広がっていて、
気持ちも時間も余裕があったので写経にもチャレンジ。
早咲きの桜にはまだ早かったですが、ちょっとした心の洗濯になりました。