新潟良いとこ何度もおいで♫ インフラツーリズム編2「大谷ダム」

八木ヶ鼻

秋も深まってきました

目次

新潟良いとこ何度もおいで♫ インフラツーリズム編2「大谷ダム」

下田(しただ)から更に奥、大谷ダムを偵察してきました。

新潟県三条市、旧下田村にある廃校になった小学校を拠点に

NPO法人ソーシャルファームさんじょうが主催する

滞在型職業訓練施設「しただ塾」に2ヶ月間参加中です。

下田の景観地・八木ヶ鼻という奇岩の麓に

「いい湯らてぃ」という日帰り温泉施設があり、

その近くの空き家に滞在させていただいています。

いい湯らてぃはこちら:https://niigata-kankou.or.jp/spot/11356

インフラツーリズムをご存知ですか?

大谷ダム

インフラとは、インフラストラクチャー(infrastructure)を略したもので、

もともとは「下部構造」という意味です。

これが転じて「産業や生活の基盤として整備される施設」として

道路、鉄道、上下水道、港湾、ダムなどの「産業の基盤となる施設」を指します。

広くは「社会で共有する施設」として学校、病院、福祉施設など

「生活の基盤となる施設」も含まれます。

インフラツーリズムとは?

大谷ダム

インフラツーリズムとは、ダム、橋、港、歴史的な施設など、

特徴あるインフラ施設や工事中の現場を観光資源として活用する取り組みのことを言います。

国土交通省でも専門サイトを構築して、インフラツーリズムの魅力倍増を図ってます。

インフラツーリズムでは巨大な構造物の壮大な景観を楽しんだり、

普段は入れないインフラ内部や今しか見られない工事風景など、

日常ではすることのできない体験を味わうことができます。

またガイドの案内を聞いたり、

展示物からそのインフラの役割と背景について学ぶことができたり、

地域と連携した企画に参加することで

インフラ施設周辺の観光資源を楽しむことができます。

新潟県にも多くの魅力インフラツーリズムのスポットがあり,

ダムもその中の1つとして注目されています。

「八十里越」は40年越しの道路の事業化計画

八十里越

八十里越、この先は工事中。

そのいい湯らてぃの前を走る道路・国道289号線は「八十里越」といって、

明治の後期まで越後と会津を結ぶ重要な街道でした。

実際には八里の道のりしかありませんが、

その行程のあまりの険しさに八十里にも感じられるから

この名前がついたという説があるそうです。

幕末の戊辰戦争では

長岡藩の河井継之助がこの道を通って会津に逃れたとか。

「八十里越」は、新潟市と福島県いわき市を結ぶ国道289号線のうち、

地図上で途切れた車両通行不能区間を結ぶ約21キロの事業。

14のトンネルと16の橋からなる約20キロの新たな道を建設し、

日本有数の豪雪地帯に冬季の通行を確保しようというものです。

この八十里越が事業化されたのは何と1986年、昭和61年のこと。

このすでに35年も経過した計画について、

今年2021年の春、国土交通省は「今後5年程度での全線開通を目指す」

という目標を新たに発表しました。

5年後といえば2026年、実に計画開始から40年越しの開通となるわけです。

というわけで、この先は現在工事中。

5年後の開通が楽しみです。

大谷ダムへ

大谷ダム

もともと五十嵐側の治水計画は、近隣の笠堀ダムにより調整することとなっていました。

が、その後の洪水時の降雨が当初の計画を上回るようになったため、

三条市や旧下田村、旧栄村を洪水から守るために平成5年に大谷ダムが建設されました。

2011年(平成23年)7月の新潟福島豪雨では、運用開始後初めて洪水時の満推移を超え、

非常用洪水吐から越流したそうです。

治水以外では三条市、加茂市、田上町に水道用水を補給しています。

五十嵐川とは

この八十里越の行き止まりの、その少し手前に大谷ダムがあります。

大谷ダムは、五十嵐川の三条市(旧下田村)大谷に建設され、

1993年(平成5年)に完成した多目的ダムです。

五十嵐川は烏帽子岳を水源とし、ここ景勝八木ヶ鼻地点で守門川と合流。

その後旧下田村の丘陵地を流れ、

途中で大平川、鹿熊川と合流して三条市の市街地を貫流し、

信濃川に合流する長さ約39キロの一級河川です。

ロックフィルダムとは

大谷ダム

大谷ダムは、石を積み上げた「中央遮水壁型(しゃすいへきがた)ロックフィルダム」で、

高さ75.5メートル、総貯水容量21,100,000立方メートル、

有効貯水容量17,050,000立方メートル。

大谷ダム

洪水調節と流水の正常な機能の維持、上水道用水の確保を目的としています。

ロックフィルダムには「中央遮水壁型」と「表面遮水壁型」があって、

大谷ダムのような「中央遮水壁型」は、土や岩石を材料として盛り立てて造られるダムのうち、

水漏れを防ぐためにダム中央部にコアと呼ばれる粘土質の材料を盛り立てるものをいいます。

大谷ダム

ロックフィルダムの底面積は広く、重さが分散されて地盤に伝わるので、

底面積の狭いコンクリートダムよりも地盤が悪いところでも造ることができます。

「表面遮水壁型」のロックフィルダムは、土や岩石を材料として守り立てて造られるダムのうち、

水漏れを防ぐためにダムの上流側の表面にアスファルトやコンクリート等の舗装を施すものをいいます。

大谷ダム

新潟県では20のダムで「ダムカード」を配布しています

大谷ダム

左の建物が資料館

今回大谷ダムに寄ったのは日曜日の夕方だったので、

ダムの管理所がクローズしていてもらうことができませんでしたが、

(ダムの管理所の営業時間や閉館曜日はダムによって違います)

新潟県では20のダムで「ダムカード」を配布しています。

「ダムカード」はもともとは国土交通省と水資源機構がイベント用に作成したのが始まりで、

カードの大きさや掲載する情報などは全国で統一されています。

表にダムの写真、裏にはダムの形式や貯水池の容量、ダム建設の技術など、

基本的な情報からマニアックな情報までが凝縮して記載されています。

新潟県でもダム啓発活動の一環として、平成23年度から配布を開始しています。

新潟県の20のダムカードについてはこちら:https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kasenkanri/1311109250555.html

まとめ

新潟県三条市の下田(しただ)地区で生活するようになって

2011年7月の新潟福島豪雨の被害の話をお聞きすることも多く、

いまだにその影響が強く残っていることを身近に感じています。

それだけにこの地域の治水を担うダムの重要性を改めて感じました。

今回寄ったのは日曜日で、資料館も閉館していましたが、

平日に行ける機会を持ちたいと思いました。

また隣の笠堀ダムにも行ってみたいと思います。

新潟の20のダムカードにも興味津々です。

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