若き日の8代将軍・吉宗が見た景色!和歌山城天守閣!
美しい緑色の石段に導かれて、いよいよ天守閣へ!
和歌山市で街歩きのガイドツアーをやっている智子さんとのおしゃべり、
そして野面積み、打ち込み接ぎ、切り込み接ぎと3種類の石垣を楽しみながら天守閣を目指します。
その話はこちら:3つの時代・それぞれの石垣が一度に見れる!和歌山城!
いよいよ天守閣が近づいてきました。
それにしても天守閣へと続く石段の石の綺麗なこと!
野面積みの石垣にも使われている紀州青石と呼ばれる緑色片岩です。
雨で濡れたらもっと綺麗きれいなんだろうなぁと想像しながら歩くのも楽しいです。
天守閣下の広場には地元の方でしょうか、のんびりと時間を過ごされています。
その前の石垣の上からの光景。
入場券売り場で購入できる御城印を求めて記念撮影です。
天守閣に続く小道が白い石で敷き詰められていました。
意識したことはなかったですが、これは今まで見たことないかも!
お城を見るときに今後気をつけて見てみたいと思いました。
白亜三層の天守閣の1階と2階部分は武具や文芸品など、
徳川家ゆかりの品々が展示されていて、
3階部分が展望スペースとなっています。
鎧や刀などいつもならサッと見るだけなのですが、
今回はちょっと興味のあることがあって、結構じっくりみてしまいました。
和歌山城はこちら:http://wakayamajo.jp/index.html
組み紐ってすごい!…から広がる興味!
興味のあることとは、組み紐です。
NHKがやっている「京コトはじめ」という番組があるのですが、
この番組がとっても面白くて勉強になるんです。
あさイチでお馴染みの森田アナが京都放送局に異動になってから始まった、
京都発信の全国放送の番組です。
いつも見ているわけではないのですが、
たまたま見た「組み紐」の回は目から鱗の面白さでした。
今まで帯締めに使われているので興味はありましたが、
組み紐が暗殺防止の鍵の役目があったり、
鎧などの武具にも欠かせない役目があったり、
その世界の深さに驚きました。
そんな組み紐に感動することがあったばかりだったので、
今回こうして目の前にする鎧の組み紐に目が釘付けになってしまったのでした。
こうして見ると、鎧と一言に言っても色々なパーツがあることにも改めて気づきました。
これは喉輪という喉を守るパーツ、その隣は頬当てで、頬を守るパーツです。
これらのパーツにもふんだんに組み紐が使われています。
こちらは兜。
右側の兜には頭頂部から後頭部までやはり組み紐が多く用いられているのがわかります。
こうやって今まで気にしていなかった細かいところを見ていくと、
兜の後頭部や首周りを守る部分が「しころ」という名称であることも知りました。
お相撲の錣山(しころやま)親方の錣って、この事を指していたのですね。
ちなみに現在の錣山親方は元・関脇の寺尾関です。
こちらは藩主お抱え刀職人の刀です。
この鞘におさまっていた刀には、「紀州住文殊重国造之」の銘が入っていて、
文殊重国は数代にわたる紀州藩主のお抱え刀工だそうです。
初代の徳川頼宣とともに「南紀重国」が和歌山に移ってきました。
こうしてみると刀にも組み紐が多く使われているのですね。
こちらは青が印象的な鎧。
そしてこちらはゴールドのゴージャスな鎧。
どちらも組み紐の色が鎧の印象を決めるとても重要な役割をしているように見えます。
組み紐から広がる新たな興味、止まるところがありません。
そんなこんなでじっくり見ていたらすっかり時間を使ってしまったよう。
ちょっと急いで3階の展望室に向かいました。
若き日の8代将軍・吉宗を想う!和歌山城天守閣からの眺め!
さていよいよ天守閣の3階、展望室へと向かいます。
この天守閣、慶長5(1699)年、関ヶ原の戦いの後に城主となった浅野幸長が、
高さ約49mあるこの峰を「本丸」とし、黒板張ですが、ほぼ現在の形に近い天守閣を建てました。
元和5(1019)年に徳川頼宣が入国すると、「天守郭」と呼ぶようになります。
天守閣は大天守から時計回りに多門、天守二之御門(楠門)、 二之御門櫓、多門、乾櫓 多門、御台所 小天守へと続く運立式天守です。
寛政10 (1798) 年に黒板張から白壁となりますが、 弘化3 (1846)年の落雷で焼失しました。
天守再建は通常は許可されませんでしたが、御三家ということで認められ、嘉永3 (1850)年にほぼ元のまま再建されます。
天守閣は昭和20年(1945)に国宝に指定されますが、昭和20年7月2日 の和歌山大空襲で焼失しました。
しかし昭和33年、市民の努力で復元されました。
天守閣の上からは360度全域が見渡せます。
こちらは何回も歩いた並木通りのある大手門方面の眺め。
こちらはその反対側で、中央に見える建物は和歌山県立近代美術館です。
紀ノ川河口から和歌山湾がすぐそこに見えます。
和歌山湾の右手奥に見えるのは、方角からして淡路島ではないでしょうか。
この景色を若き日の8代将軍・吉宗も見たと思うと感無量です!
江戸での生活でもこの景色を思い出したに違いありません。
智子さんの和歌山市街歩きガイドツアーはこちら:https://wakayama-kankou.jp
まとめ
いよいよ日本100名城・和歌山城天守閣に入りました。
入り口では忘れずに御城印もゲットし、お城をバックに記念撮影も忘れずに。
つい最近NHKの京コトはじめという番組で知った組み紐の影響で、
普段素通りしてしまう鎧や兜など武具にも興味津々!
白亜三層の天守閣を存分に楽しみました。
やはり圧巻の3階からの360度パノラマの景色。
この景色を8代将軍・吉宗も見たと思うと感無量です。