「民藝の100年」芹沢銈介の民藝地図にひとめぼれ

東京国立近代美術館

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「民藝の100年」芹沢銈介の民藝地図にひとめぼれ

国立近代美術館に行ってきました

弾丸東京1泊旅の週末、

娘とゆっくり話す、という目的は

楽しく美味しく酔っ払って達成しました。

急遽思い出して

大好きな牡蠣そばを食べることにも成功し

あとは予約していた国立近代美術館に行って、

お世話になったしただ塾の皆さんへの

お礼のお菓子を買って、

新幹線で何を食べるか考えて

それを買って新幹線に乗って

翌日の授業に備えて燕三条に戻るだけです。

ということで13時に予約した

国立近代美術館のある竹橋へと向かいました。

国立近代美術館は私のパワースポット

東京国立近代美術館

竹橋の国立近代美術館は

皇居の近く、お堀の脇にあって、

東京メトロ竹橋駅からは徒歩1分、

東京駅からでも歩いて20分ほどで行ける

まさに東京の真ん中にある美術館です。

日本初の国立美術館として

1952年に開館しました。

東京国立近代美術館

ついつい企画展に釣られていくことが多いですが、

ここのコレクションが素晴らしい。

13,000点を超えるコレクションがあるそうです。

企画展に釣られていくと

そちらの鑑賞にエネルギーを吸い取られてしまい

なかなかコレクション展に全力を注ぐ余力が

残されていないことが多いを

いつも残念に思っています。

いつだったか

コレクション展だけを見たことがありました。

時系列で展示されていて、

本当は見たくないのだけれど

見なくてはいけない気持ちで

戦争画を見ていた時の驚きは忘れません。

その壁いっぱいの大きな戦場の絵は、

フジタ、藤田嗣治のものでした。

乳白色の肌の女性画のイメージとはほど遠い

戦場の悲惨さ、壮絶さが描かれていました。

画家の一面だけしか知らなかったのだと

大きなショックを受けた瞬間でした。

それ以外にも日頃あまり触れることのない

日本画の大作の数々にも

驚かされるコレクションは必見です。

今回の企画展は「民藝の100年」

東京国立近代美術館

コレクションが素晴らしい…といいつつ、

今回も企画展に釣られての訪問となってしまいました。

柳宗悦没後60年記念展

「民藝の100年」です。

民藝とは、

民衆的工芸を略した言葉です。

今まで何度か民藝に関わる展示を

みる機会がありました。

アイヌの美しき手仕事@日本民藝館

https://www.instagram.com/p/CF6A9sBlagx/

式場隆三郎「脳室反射鏡」@新潟市美術館

https://www.instagram.com/p/CFlnGVFlJCw/

柳宗理デザイン 美との対話@島根県立美術館

https://www.instagram.com/p/B85rpWOgeSN/

などなど。

東京国立近代美術館

民藝が企画展となる時に面白いのは

もちろんその展示品自体の芸術的価値だったり、

純粋に美しさやデザイン性だったりも魅力なのですが、

その民藝という動きを作り、

動かしていった人々の関わり方、というか、

ムーブメントの起こり方、というか、

そんなダイナミクスが感じられるのが

とても面白い。

東京国立近代美術館

今回の展示で注目されていたのも

『「美術館」「出版」「流通」という3本柱を掲げた

民藝のモダンな「編集」手法と、

それぞれの地方の人・モノ・情報をつないで協働した

民藝のローカルなネットワークです』

(民藝の100年フライヤーより)

そしてなんとなくこの図式、

今の時代にも繋がるヒントがあるような気がしてなりません。

写真は唯一撮影OKの

柳宗悦の書斎のデスクと椅子。

東京国立近代美術館

椅子は19世紀のアメリカのアンティークだそうですが、

東京国立近代美術館

獅子の頭の形をした手すりが印象的。

芹沢銈介「日本民藝地図」が面白い!

 

今回の展示で発見した

素晴らしいもの、珍しいもの、興味を惹かれたもの

などなど沢山あるのですが

あえて1つを選ぶとすると

芹沢銈介の日本民藝地図です。

東京国立近代美術館

1941年に柳宗悦が芹沢銈介に制作を依頼した

全長13メートルもの地図。

国立近代美術館のTwitterでも紹介されています。

https://twitter.com/bensey_edit/status/1464378135399464961

それぞれの県の

その手仕事が行われているところに

手仕事のアイコンが描かれているのです。

アイコンは25種類。

金物、籠、笊(ざる)、馬具、桶(おけ)、

鉄工、笠、草蔓樹皮(くさつるじゅひ?)、曲物、竹細工、

ろうそく、神棚、箕(み:ちりとり)、団扇(うちわ)、染織、

漆器、和紙、雑(?)、蓑(みの)、はばき、

藁沓(わらぐつ)、民窯、扇、箒(ほうき)、木工。

雑など、ちょっと意味がわからないものもありますが、

とても興味深い。

1県1県、じっくりみたい。

いくつものアイコンが重なるように

沢山描かれている県もある中、

新潟県を見てみると

これが意外にあまり数がありませんでした。

小千谷縮と、七谷の和紙とあといくつか。

この調査の詳細を記した資料を見つけたので、

また後でじっくり読んでみたいと思います。

この地図がとても面白かったので

図録を買ったのですが、やはり

13メートルもの作品を写真にすると

あまりにも小さくて中身が読めない涙

もう1回、この地図をじっくりみるためだけに

展示を見に行きたいくらいです。

次の旅へのヒントをもらいました

この芹沢銈介の民藝地図と

もう1つ、今回の展示からの学びを挙げるとすると

鳥取の耳鼻科医・吉田璋也の存在です。

今まで知った民藝関連の人物というと

柳宗悦、バーナード・リーチ、

河井寛次郎、濱田庄司、芹沢銈介、式場隆三郎などでしたが、

今回新たに吉田璋也という人の存在を知りました。

今回の展示の注目点である

民芸運動の3つの柱の

「作って届ける」生産と流通部分に

名前が記された人物です。

新潟の医学校を出て、鳥取で開業したとか。

今までモノを通じての民藝を知る機会が多かったのですが、

この人によって「建築」における民藝へと視野が広がりました。

そして何というタイミング、

さらに興味をそそるフライヤーを見つけました。

東京国立近代美術館

「吉田璋也と民藝を創った人々」

@鳥取民藝美術館!

鳥取は日本全県制覇2周目の旅で

まだ行っていない6県の1つ。

鳥取空港を利用して出雲(島根県)に行った時に

一度はカウントしたのですが、

利用が空港だけだったので、

カウントするのはやめて取り消した県です。

これは行けと言われているようなもの!

次の旅へのヒントをもらいました。

まとめ

国立近代美術館の民藝の100年展、

見どころ満載、情報も満載で

全力で見ていると最後には疲労困憊!

正直疲れてしまいましたが、

学びも発見も大きな展覧会でした。

次の旅へのヒントももらい、

ますます民藝への興味は尽きません。

それにしても芹沢銈介の民藝地図、もっとじっくり見たい!

再訪もあるかもしれません。

 

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