琉球宮廷料理の名店!「赤田風」さんでいただく沖縄伝統料理!
旅友と別れおひとり様・那覇最後の夜
前島から海上タクシーで那覇・泊港に戻りました。
前島の話はこちら:いよいよ上陸!島あっちいモニターツアーで前島へ!
初日の海が荒れ模様で行程の変更もありましたが、予定していたスケジュールを全てこなすことができました。
ガイドの来(らい)さんはじめ、全てのスタッフの皆さんのおかげです。
本当にありがとうございました。
この後、来(らい)さんと私の旅友二人はこの後16時のマリンライナーで再び渡嘉敷島に戻ります。
他の参加者の方とも泊港で解散し、「島あっちぃ」モニターツアーも終了となりました。
さて、私はここからはおひとり様。
まずはこの日の宿泊先・ハーバービューホテルを目指し、
泊港から徒歩約8分、沖縄都市モノレール線「ゆりレール」の美栄橋駅へ。
ハーバービューホテルの最寄駅は那覇空港方面に3駅先の壺川です。
駅からホテルまでは徒歩8分なので余裕、と思っていたら、途中から登り坂で重たいスーツケースを引っ張って登りました。
到着したホテルはクリスマス仕様。
今回は旅行支援を使っての宿泊です。フロントでチェックインを済ませます。
部屋もツインのシングルユースで広々快適なステイでした。
ハーバービューホテルはこちら:https://oka-hvh.com
今日の夜は行ってみたかったお店「赤田風」さんで沖縄の伝統料理をいただく予定です。
それまでの時間、部屋で書き物をしようと思います。
まずはビールでも、と思い覗いた冷蔵庫は空っぽ。
ビジネスホテルではないので、フロアに自動販売機もなさそうです。
じゃあルームサービス?と思って探しましたがそれも無さそう。
フロントに電話して聞いてみたら、ロビー階のラウンジで販売しているとのこと。
ロビー階に降りてオリオンビールを購入しました。
首里城近くの隠れ家的名店・赤田風(あかたふう)さんへ
再び壺川駅からゆいレールに乗って首里を目指しました。
沖縄は歴史的にも地理的にも昔から日本と中国両方の影響を受けてきた土地。
料理においても双方の影響を強く受けながら、沖縄料理という独特の食文化を発展させてきたのだそうです。
その種類は150とも言われ、かつて宮廷で儀式や接待に用いられた豪華な宮廷料理が今に伝わっているそうです。
それは19世紀末に王朝が崩壊し、豪華な宮廷料理を作っていた料理人が街に出たことで、その滋味深い料理が庶民の間でも広く親しまれるようになったからだといいます。
とはいえ、今まで沖縄では庶民的な沖縄料理はいただいたことがありますが、宮廷料理は未経験。
ぜひ今回は体験してみたいと思い見つけたのがこちらのお店でした。
赤田風さんはこちら:https://akatafu.okinawa
首里の駅から歩くこと約7分、お店は住宅地の中にありまさに隠れ家といった感じです。
入り口を入ると今回使わせてもらった大テーブルがあり、その先にカウンター、一番奥にお座敷がありました。
お座敷には先客がいたので、中の様子は分かりません。
カウンターの奥が調理場のようでした。
まずはオリオンビールで乾杯です。
今回お願いしたのは11品目のコース。
ポーポー
包包と書くそうです。
小麦粉を薄く焼いた皮で肉味噌を包んでいます。
この皮がモチモチでとても美味しい。
肉味噌は思ったより優しい味でいくらでも食べられそうでした。
中身(なかみ)のお吸い物
中身とは、豚の内臓のことだそうです。
豚肉がよく食べられる沖縄県では、余すところなく料理に使うことから「鳴き声以外は全て食べ尽くす」と言われるのだとか。
中でも「中身の吸い物」は、豚の大腸や小腸、胃といった中身を具にし、すまし汁仕立てでシンプルに仕上げた郷土料理。
最初、中身が何だかわからなかったので、その上品な味に内臓と聞いてびっくりしました。
内臓のイメージとは程遠いさっぱりとした味わいで、カツオだしが効いたあっさり、ほっこりとしたお吸い物です。
全く臭みなく仕上げるには、丁寧な下処理が重要だそう。
おからや小麦粉などを使ってもみ洗いした上で何度もゆでこぼし、脂と臭みを取り除くのだとか。
農林水産省のうちの郷土料理でも紹介されていました。
「高級客膳料理として振る舞う場合は、具材を中身のみにしたりシイタケだけを添えたりする」とあります。
まさにその通りですね。
農林水産省のうちの郷土料理はこちら:https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/47_1_okinawa.html
田芋田楽
見た目も食感もねっとりしていますが、全然しつこくなくて、これもとても優しい甘さのお料理です。
スパイスに生姜を使っているそうです。
盛り合わせ1
ミヌダル、田芋唐揚げ、大根の黒糖漬け
ミヌダルは、豚のロース肉の薄切りに黒ゴマだれをまぶして蒸しあげたもの。
昔から祝い料理として使われているそうです。
蒸しているせいか豚肉もあっさりしていて、そこに黒胡麻の風味がほんのり甘く、とても美味しいです。
これもいくらでも食べられそう。
ミヌダルも農林水産省・うちの郷土料理にありました。
ミヌダルの作り方はこちら:https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/47_14_okinawa.html
田芋唐揚げも外がカリッと、中はほっこりで食感が良くとてお美味しいです。
大根の黒糖漬けも初めてみました。
黒い見た目ほど味濃くなく、というかむしろ薄味でとても優しい味です。
黒糖漬けで調べたら色々レシピが出てきたのでいつか作ってみたいです。
盛り合わせ2
花イカ、昆布巻き、揚げ蒲鉾、からし菜蒲鉾、卵
繊細にカットされた花イカは、何の形かは自由に想像して、とのことでした。
緑のかまぼこはグルクンという魚のすり身でできていて、からし菜を混ぜ込んだもの。
グルクンとはタカサゴと呼ばれる魚だそうで、沖縄県の県魚なのだそう。
昆布巻に巻かれているのはカジキです。
昆布巻もそうですが、どれもとても優しい繊細の味付けが特徴でした。
ドゥルワカシー
ドゥルワカシーとは沖縄名産の田芋を使った料理のこと。
先ほどの田楽と同様に田芋を使っています。
田芋を煮ている様子が、泥を煮ているように見えたことから「泥沸かし」”ドゥルワカシー”になったとか。
沖縄の銘酒、泡盛ともよく合いので会合等で出されることが多く、
また田芋は親芋のまわりにたくさんの子芋ができることから子孫繁栄の象徴で、お祝い事などの場で出されることが多いのだそう。
昆布イリチー
“イリチー”とは炒め煮のことを指すそうで、さまざまなイリチーの中でも、主にハレの日に作られるのが昆布イリチー、沖縄の言葉では「クーブイリチー」だそうです。
この昆布イリチーも味付けがとても薄味で上品です。
昆布料理と聞くとつい濃い味を思い浮かべてしまうので、そこにギャップがありました。
沖縄は昆布の消費がとても多いと聞いていましたが、こうして薄味でさっぱりしているからたくさん食べれると思いました。
この昆布入りチーがまた熱々でとても美味しかったです。
ミミガーときゅうりのごま和え
ミミガーがとても薄く切ってあって歯応えもよくとても美味しいです。
きゅうりのシャキシャキ食感も楽しめて、これもいくらでも食べられそうです。
ラフテー ジューシー きゅうりの甘酢和え
ラフテーはとろりとした食感、濃厚な旨味、でもしつこくなくて美味。
脂が多いのにとてもさっぱりしているのは付け合わせのゴーヤーのお浸しのせいでしょうか。
ジューシー(炊き込みご飯)も昆布がたっぷりでこれまたとても優しいお味でほっこりします。
最後にデザートのメロンをいただいて、ご馳走様!
どれも本当に優しい味で身も心もとても満たされました。
ヘルシーなのも嬉しいですね。
まとめ
沖縄宮廷料理の名店「赤田風」さんで11品コースを頂きました。
ポーポー、中身汁、ミヌダル、黒糖漬け、ドゥルワカしーなどなど、
非常に手の込んだ滋味深い伝統料理の数々、初めていただく料理も沢山ありました。
どれも上品な優しい味付けなのが特徴的。
見た目も味も楽しませてもらいました。ヘルシーなのも嬉しい!美味しかったです!