「佐渡おけさ踊り隊」誕生③ 8月10日いよいよ民謡流し当日へ
民謡流し前日、東京から娘とYちゃんが新潟入り
さまざまな告知や練習会を経て、いよいよ民謡流しは明日になりました。
東京から娘が、夏休みで実家に帰っていたYちゃんは東京経由で、それぞれ新潟入りしました。
もう1人の踊り隊Mちゃんは長野で合宿があってそこから明朝合流する予定です。
もうじたばたしても仕方ありません。
2ヶ月のバタバタでしたが、あとは人事を尽くして天命を待つ、の心境でしょうか。
当時、私は両親の住んできたマンションを整理して、この川沿いの古いマンションへ移ろうとしている最中でした。
両親のマンションからだと市の中心部には車かバスか利用しないといけませんが、ここからなら歩いて民謡流しの会場へ向かえます。
リノベーションの工事もこの日に合わせて仕上げてもらいました。
そのマンションの目の前の信濃川の両岸は「やすらぎ堤」と呼ばれる市民の憩いの場となっています。
夏になるとこのようにお店ができて夏の夜のお楽しみとなっています。
明日のお天気だけを願って、前夜祭で3人で乾杯!
その後マンションに戻ると仕事終わりのHさんが娘たちとの初顔合わせで寄ってくれました。
明日のことをお願いするとともに、とにかく楽しんで欲しいと伝えました。
明日の段取り
まずお昼頃、長野からMちゃんが到着する予定です。
それとすれ違いで私が東京出張のため出発。
浴衣は出来上がって用意済みです。
娘たち4人と、私の従姉妹でSちゃんのお母さんでもあるAちゃん、そしてSちゃんの妹Rちゃん、全部で6人分の着付けは前もって探した先生にお願いしてあります。
当日の午後、その先生にこのマンションに来ていただくことになっています。
民謡流しは19時からなので、18時ごろにはここを出発。
あとは現地でHさんの後について踊ってくれれば、もう大成功。
私は東京駅を18時くらいに出る新幹線に乗れれば、20時半終了の民謡流しの最後には間に合うかもしれません。
こればっかりは会議が早く終わることを祈るだけです。
いよいよ民謡流し当日 私は新幹線で東京出張へ
当日はいい天気でまずは一安心です。
Mちゃんも無事到着してこれも一安心。
さて私は東京に出発です。
その前日に新潟日報のお祭り特集で取り上げてもらった記事とともにFacebookで心境を伝えました。
今日から新潟まつり開催その幕開けを飾るのは、日本最大規模を誇る民謡流しです。以前は町中で「佐渡おけさ」と「新潟甚句」が交互に踊られていましたが、佐渡おけさは踊りが難しいという理由から踊る人が減り、民謡流しも「新潟甚句」のみが主流となりました。「佐渡おけさ」は町の片隅で細々踊られるに過ぎなくなり、今やまさに風前の灯火です。
その現状を知っていただき、踊りたい人に踊る場所を提供したいと「佐渡おけさ踊り隊」を立ち上げたところ、昨日の朝刊折り込みのお祭り特集号でご紹介いただきました。
スタートは今晩19:00!最初メンバー4名で申し込んだ「佐渡おけさ踊り隊」。飛び入りも大歓迎しています。さて踊り終わる頃には何名のチームになっていることでしょう?
その私ですが、のっぴきならない仕事が入り、今日は新潟東京の日帰り出張になってしまいました。もどりは踊りのフィナーレに間に合うか間に合わないかのタイミング…
でも「そんな事もある!後は任せて!」と言ってくれる仲間にも巡り会った幸せを噛みしめ、自らの想いが今夜形になることにワクワクが止まりません。みんなの笑顔を見るのを楽しみに、出張、行って参ります!
娘たちは着替えてからたくさん写真を撮りあいっこしていたようです。
この写真もその時のもの。奇跡のような写真。
ずっと使わせてもらっています。
終了4分前!ギリギリセーフで駆けつけた会場で見たものは…80名の「踊り隊」!
東京での会議が終わると同時に会場を出て東京駅に一目散で向かいました。
18時過ぎ発の新幹線に乗れたので、新潟には20時10分くらいに到着します。
駅のホームから会場まで普通なら急げば10分くらいで行けそうですが、私の股関節の状態では15分くらい、いえそれ以上かかるかもしれません。
お祭りで交通規制がかかっているのでタクシーに乗るのはやめたほうがよさそうです。
とにかく到着次第、会場に急ぐことにしました。
そして会場に着いたのはなんと4分前。
最後の「佐渡おけさ」は終わっていて、最後の「新潟甚句」の終盤でした。
会場で「佐渡おけさ踊り隊」の列を探します。
そうしたらいた!いた!いた!
みなさん、本当に楽しそうに踊っています。
その数、80人!
Hさんが先頭で音頭を取ってくれています。
新潟市民謡連盟の方も見本となって先頭にいてくださっています。
踊り隊の4人も、従姉妹のAちゃんやその娘のRちゃんも!
そしてふろしきやのMさんとそのたくさんのお友達も!
みんな笑顔です。
1年前、ここで見た風前の灯のように消えそうだった
そして実際に廃止の案もあったという「佐渡おけさ」が蘇った、そして想いが形になった瞬間でした。
想いが形になった瞬間。
駅から駆けつけ、フィナーレまで最後4分間の真夏の夜の夢
数え切れない参加者の列が目の前にありました。
夏の一夜の大集合
「佐渡おけさ踊り隊」、万代町会場で「佐渡おけさ」、「新潟甚句」ともに踊り切りました!50、60、70名…、フィナーレが近づくにつれ増えた飛び入り参加の方の数。最後には数え切れないほどの長い隊列に
ご参加いただきました皆さまには、心よりお礼申し上げます感動しました。本当にありがとうございました
夢は2020年の民謡流し、萬代橋の上で「佐渡おけさ」を踊ること!「佐渡おけさ踊り隊」ではこれを初めの一歩に、これからも活動を続けて参ります。これからもどうぞよろしくお願いいたします。(佐渡おけさ踊り隊のFacebookページより)
再確認した「佐渡おけさ」の魅力と人を魅了する力
たった2ヶ月ちょっとの活動で迎えた民謡流し本番でしたが、この間に再確認したのは
「佐渡おけさそのものの魅力」と「佐渡おけさが人を魅了する力」です。
実際今、「佐渡おけさ」を見たことも聞いたこともない人が増えています。
こんな素晴らしい文化を絶えさせてはなりません。
1人でも多くの方に知ってもらって、親しんでもらって、人々の中で育んで次世代に伝えていけるようにしなければ、という思いがますます強くなりました。
「佐渡おけさ踊り隊」の方向性も見えてきました。
最初はSDO48じゃないですけど「佐渡おけさ踊り隊」自体が踊るチームのようなイメージで考えていました。
そういった固定された人数で作るチームではなくて、初心者、踊りたい人、踊ってみたい人たちをどんどん取り込んで、その輪を広げていく活動でありたいと思うようになりました。
踊れるようになって、もっと踊りを極めたい、というような人が出てくれば、ご縁のできた新潟市民謡連盟の数ある民謡団体さんをご紹介することができます。
実際、数ある民謡団体さんでも高齢化が進んでいて若い方々に入って欲しいと思われているところも多くあると思います。
「佐渡おけさ踊り隊」の役割は「佐渡おけさ人口の底辺拡大」。
まさにこれが目指すところだと明確になりました。