「佐渡おけさ」が「佐渡おけさ」好きな人をどんどん呼び寄せていく
Hさんと出会う
妄想を聞いてくれた皆が背中を押してくれて、とにかく出来ることはやってみようと思いました。
何となく漠然と「佐渡おけさ」が踊れる集団SDO48のようなイメージが頭の中にありました。
SDO48結成のためには何をしたらいいんだろう。
自分で人を巻き込んで何かを立ち上げる、などということはやったこともありません。
得意な分野でもありませんでした。
まずは手がかりを探して新潟にあるダンスのグループを検索してみました。
そんな中、気になるグループを見つけました。
新潟には「新潟総踊り」という町中が3日間ダンスで埋め尽くされるというイベントがあります。
新潟はダンスが盛んな県なのです。
https://www.soh-odori.net/about
見つけたのは、その「総踊り」に向けて個人でよさこいのチームを結成し、参加したグループでした。
ダンススクールとかダンサーとか専門家ではなく、
会社員の個人がグループを立ち上げ、
イベントに参加しているというところに共通点を見出しました。
会って話を聞いてみたい。
早速連絡を取ってみることにしました。
そのグループはあるお店が窓口になっていて、そのお店にメールをしてみました。
すると返信があり、
窓口はお店になっていますがすべて担当しているのはHさんという女性です。ご紹介しますので連絡してみてください
とのこと。
早速連絡して、そのお店でお会いすることになりました。
なんとHさんも「佐渡おけさ」好き
約束当日、海沿いのそのお店でその方とお会いしました。
小柄でとても可愛らしい方でした。
私が
ー 民謡流しでの「佐渡おけさ」の惨状
ー 絶滅の危機
ー そのために何かしたいと思っている
ー そして実際に踊りのグループを立ち上げているHさんのお話を聞きたい
とお伝えしました。
そうするとHさんから思わぬ言葉が返ってきました。
Hさんのダンスで有名な高校のご出身で、Hさんもダンス部だったそう。
なんとHさんも子供の頃から「佐渡おけさ」が大好きで、
あちこちの盆踊りで「佐渡おけさ」を踊りまくっていたそうなのです。
そして、その高校の出身者で作ったグループに在籍していて、
そこでは「佐渡おけさ」をモチーフにした創作ダンスなどを披露していたとおっしゃるのです。
まさか「佐渡おけさ」で繋がるとはびっくりです。
Hさんはこの前の年、
ご家族へのある想いがあってそれを形にしようとダンスグループを結成し、
「総踊り」に挑戦したのだと話してくれました。
その後もいろいろあったダンスがらみのご経験から、
今の時代「佐渡おけさ」」は難しいのかも、との懸念も示してくれました。
それでも何かできることがあれば協力します、とのお言葉をいただきました。
その後もHさんとは私が新潟に行く時に予定が合わせて
(その頃は母が亡くなり、父の介護のため月イチで新潟に通っていました)
会って情報交換をするようになりました。
しかしその2017年の年末に父が他界し、しばらく「佐渡おけさ」のことからは遠ざかってしまいました。
民謡流し 団体登録の申し込みを決める
12月に入って入院していた父が2017年の大晦日に亡くなりました。
お正月のお葬式もどうすべきなのかわからないことだらけ。
おまけにこの年の新潟市内は大雪で、
納骨のために東京のお寺にお骨をどう運ぶか、
など新潟と神戸を行き来しながらやるべきことに追われているうちに数ヶ月が過ぎていきました。
4月ごろだったでしょうか。
Hさんから新潟まつり・民謡流しの参加申し込みの書類を受け取りました。
知り合いの方から取り寄せて下さったとのことでした。
どんな形がいいのかこの時点ではわかりませんでしたが、とにかく「佐渡おけさ」がこのお祭りから無くならないためにも、何としてでも参加しようと決めました。
申し込み締め切りは5月23日。私の誕生日だったのでよく覚えています。
それまでに頭の中でぼんやりしているものを具体的にしなければ。
しかしそれにしても…、
新潟甚句だけを踊る団体は第三希望まで踊る場所を希望できるのに対し、
佐渡おけさも新潟甚句も両方踊る団体は万代町会場一択、
というのを目の当たりにして、両方踊る方が優遇されてもいいようなものなのに、
ととても残念な気持ちになりました。
さて。参加を決めたはいいものの何せ初めてのこと。
この用紙だけ眺めていてもわからないことが沢山あったので、
事務局に電話をしていろいろ聞いてみることにしました。
協力的な新潟市民謡連盟さんと意気投合
申し込み用紙を片手に新潟市民謡連盟さんの事務局に電話しました。
- ここ数年、いつも飛び入りで参加させていただいていること、
- 年々規模が縮小して寂しく思っていること、
- 今年は数人かもしれないけど隊を作って参加し、年々大きくしていきたいと思っていること、
- 同時に、もう佐渡おけさをやっていないと思っている人もいたので、万代町でやっていること、誰でも飛び入りで参加できることなど、私で出来る限りの告知をしていきたいと思っていること、
などをお伝えしたところ、全てについて賛同(共感?)してくださいました。
そして次のような回答をいただきました。
- 隊は2人でも3人でも何人でも構いません。作って踊ってくれればいいのです。申込用紙に記載する人数はおよそで構いません。あとでいくらでも修正がききます。
- 告知、宣伝も是非やってください。SNSとかも是非!
この方も「佐渡おけさ」が大好きなのだな、と直感でわかりました。
正直、佐渡おけさも踊る団体をもっと優遇してくれたら今のような惨状は避けられたのではないか、
佐渡おけさを会場の隅っこに追いやった張本人は民謡連盟さんでは…?と思っていたので(すみません!)
この対応は意外というか感激というかとても嬉しく心強いものでした。
この事務局のOさんも今後何かにつけ心強いサポートをしてくださることになります。
こうして「佐渡おけさ」が次々に「佐渡おけさ好き」な人を呼び寄せ繋いでいってくれるのです。
(つづく)
クールスポットに近づくと何やらいつもと雰囲気が違っています。
置き去りのペットボトル2つ、そしてなぜかサンダル1足。まあ、サンダルは別としてペットボトル散乱はいつもと同じですが、真ん中のベンチが無くなって何やら工事中。