ヒメサユリの植え替えを手伝ってきました
下田はヒメサユリの群生地
新潟県三条市の下田(しただ)で開講中の「しただ塾」に参加しています。
その話はこちら:しただ塾「アウトドア従事者養成講座」開講しました!
ここ、三条市下田(しただ)は昔から「ヒメサユリ」が山野に群生し、
訪れる人を楽しませてきた地域です。
こちらは三条市の広報ガイドマップ「さんキッス」に掲載の
ヒメサユリの写真です。
優しい透明感のあるピンクが可愛らしい。
同じくさんキッスに掲載のしただ郷のマップを見ても
中浦ヒメサユリ森林公園だとか
ヒメサユリの小径など、
ヒメサユリに由来した観光資源が多く見られます。
今回、そんなヒメサユリを栽培、販売し、
地域に貢献している方のお手伝いをする機会を得て
ヒメサユリの鉢の植え替えをお手伝いしてきました。
ヒメサユリとは
日本には百合の仲間が10種類以上自生しているそうです。
ヒメサユリはその一つで、
5月に5、6センチほどの優しいピンクの花を咲かせます。
多くの百合は茎がある程度成長してから花芽が作られるので、
植えた後の手入れや場所が悪いと花をつけないそうなのですが、
ヒメサユリは前年の夏に蕾が作られるため、
植えればほぼ確実に開花する特質があるとか。
東北地方南部から新潟県の特産で、
産地から亜高山帯の草原に見られるそうです。
(NHKみんなの趣味園芸HP参照)
別名をオトメユリとも呼ばれています。
鉢の植え替え作業は重労働
こちらがこの日の現場です。
まず土に肥料を混ぜていきます。
へぎに入れられた土に肥料を撒き、
隅々まで十分に行き渡るように攪拌します。
これが思ったよりも重労働。
普段土をいじる機会のない私には
土って重たいんだと実感する作業でした。
掘っては混ぜ、掘っては混ぜを繰り返します。
まずは種まき
十分に肥料が攪拌されたら、
今度はその土をプランターに7分目ほど入れます。
土が湿っていないとプランターの底から落ちてしまうので、
乾燥している場合は水を撒いて湿らせます。
その上に、タネを撒きます。
こちらがヒメサユリの種です。
この種が発芽して小さい球根をつけるまでおよそ2年かかるとか。
物凄い手間のかかる作業で驚きました。
このタネを30粒ほどプランターの土の上に撒き、
その上に土を1センチほどかぶせて種まきは完了。
30個撒いて、球根がつくのが5、6個だそうです。
根付いた球根の植え替え
種まきが終了したら、
今度はすでにタネを撒いて発芽した球根を取り出し、
新たな土に植え替える作業にかかります。
プランターをひっくり返し、
土を落としていきます。
球根がついているものは丁寧にほぐして、
上に生えている草は取り除きます。
中にはタネが芽を出さずに
何もついていないものもあります。
何もついていないもの、
2、3センチの球根がついているものから、
ほんの数ミリの球根の赤ちゃんがついているものまで、
いかに球根を育てるのが難しい作業なのかがわかります。
取り出した球根は
新たに入れた肥料入りの土が入ったプランターに
根っこが下になるように植え替えていきます。
この作業を繰り返し、
古いプランターを全て植え替えていきました。
途中で休憩用のお茶を出してくださいました。
こちらが作業をしたビニールハウス。
この日は半袖でもOKなくらい、
11月とは思えない暖かい日でした。
いただいたお茶がおいしい!
そして周りののんびりした景観に癒されます。
休憩後作業を開始します。
Sさんの姿勢に頭の下がる思い
古いプランターから球根を取り出した後の、
土の処理が重労働です。
へぎに入った土を表に運んで廃棄するのですが、
このへぎの重たいこと!
男性陣がやってくれましたが、
ここの責任者のSさんは話の内容からおそらく80代?と思われるのに、
軽々と持ち上げて運んでくださったのにはびっくりです。
普段はこの作業をお一人でされているとか。
とても助かったと喜んでくださいました。
こんな大変な作業をお一人で、とは。
その情熱に感心し
また頭の下がる思いでいっぱいです。
作業の終わったプランターを定位置に戻して
作業終了!
お疲れ様でした。
この鉢のヒメサユリが咲く日が今から楽しみです。
俄然、ヒメサユリへの興味が湧いてきました!
まとめ
ご縁があって
ヒメサユリの鉢の植え替えの作業をお手伝いさせてもらいました。
野生で群生するというので強い植物なのかと勝手に思っていましたが、
小さな球根をつけるのに2年、
中には溶けてしまって何もつかないこともあることを知って、
なんという根気のいる作業なのかと驚きました。
福祉施設のためにこの作業をいつもはお一人でされているという
Sさんのモチベーションにただただ感激するばかりです。
Sさんのお若さにも驚きました。
目標を持って生きている方のなんて若々しいことか、
目の当たりにした気がします。